そうだよな。
あの。
ここは、嘘がつけない世界なんですけど。
なんで、私たちはこんな世界にいるんですか。
嘘がつけるやら、つけないやら。
そんなことよりも、異世界に転移させられたことの方が怖いです。
異世界が、どんなに元の世界に似てようと。
風が吹けば桶屋が儲かる。
必ず、自分の目に入るところまで変わる。
生きてきた十七年間の、常識を全て疑わなければならない。
小さい頃から積み重ねてきた、時間をかけないと得れないもの。
軽々と、それを今から学ぼうなんて思えない。
戻る方法は、ないのか。
そう足掻くたびに、なんとか順応しようとするやつも現れて。
こんな世界から目を背けるのか、諦めて波に乗ることを考えるのか。
人々の目標が、人々の矢印を震わせ。
明らかに、平穏が崩れた。
誰のせいか、なんて分からない。
分かろうとする意味もない。
ただ、平穏な日常を味わう方法を分かりたい。
それだけ。
嗚呼、周りも助けてくれやしない。
皆で驚いて、皆で自分の思考を巡らせる。
自分たちの世界で、考えるんだ。
明らかに狂った此処の、賢い攻略法を。
でも、それを提唱するものは現れなかった。
ネットを見ても、此処に驚くだけの投稿。
情報の共有など、まるでない。
あらわれたのは、人間の自己愛のみ。
他の視点の世界のことなんて、どうでもいいらしい。
此処を俯瞰的に見れる存在がいでも、なんとも思わないだろうな。
どうせ、他人事だ。
内容が物珍しく、興味深いならば。
それは、自分の世界の暇つぶしだ。
感情移入する奴も居れど。
たかが、感情のお話だ。
読書感想文の、その本から学んだことに悩むように。
一時的な世界の没入に他ならない。
一度、出口を通ろうものなら。
経験談に成り下がる。
まあ、外部に頼っても仕方がないよな。
地産地消。
自分の土地で産んで、食えば。
地域が栄えて、安心です。
改めて外部に頼っても仕方がない。
なのに、内部でもこの現状。
聞いて呆れる。
人間は協力しづらい生き物だよな。
チームを組んで。
チームの目標を作ると。
自分が目標に向かって、努力をするから。
まるで、自分が目標に向かうような意識になって。
チームのことを忘れる。
気づかぬうちに自分を見る。
人を見る時の材料が、自分を見る時の材料より少ないからだ。
鍵が欠けているクロスワードは、完成しない。
難しいものには、人間は問う。
やる意味はあるのか、と。
簡単な仕事で高収入なら、口を出さずに笑顔でいる癖に。
人間って、こうだよな。
でも、こんなことを嘆くと。
ならば、どうしたらいいんだよ。
とか言ってくる。
人間という種を批評すると、自分が代表かのように向きになる。
でも、論点が違う。
決して、人間は全知全能ではない。
自分を見てしまうことの対処法があるとは、言い切ることができないし。
対処法はないと思っている。
実際。
自分のことの方が、情報量が多いのは事実だ。
もちろん、程度なら個人差はあるが。
人間には、できないこともある。
当たり前だ。
でも、この事実を無視する。
とても変な話だ。
蛙に羽を生やすにはどうしたらいいか、と聞いているようなものだ。
人間は、生命の中でも賢いことを自覚してきた。
プライドの四文字だけでも、説明したことになるだろう。
今にできないことは、生命の進化の波に任せるしかない。
その進化を人工的に再現しようとしても、無理だ。
出来るだろう、を思いすぎるな。
それこそ。
今の社会、いや。
転移前の社会でも、気をつけるべきことだ。
まあ、でも。
この思いをブログに書いたとして、この世界が塗りかわると思わない。
一滴の水で、撥水性の高い靴を腐らせようとしているようなもの。
要は、焼け石に水ということだ。
諦めて、絶望を呟くが。
人間は。
と言いすぎると、視野の狭い批評になるが。
生き物は、個体ずつの個性が強い。
さっきのチームの目標の話に戻して。
同じ目標を持っている人とチームになれば、皆が同じ方向に頑張るから良いのでは。
なんて、思ったんだ。
だけど、目標は一緒でも。
手段は、無数に生まれるように思う。
それならば、それぞれの手段で。
と言っても。
中には、自分の出した手段に熱狂している人もいて。
違う手段で進む人たちを、足手まといだと決めつけてくることもある。
皆、目標は同じなのに。
何が正義かとか。
それは効率が悪いとか、効果が薄いとか。
一位を決めたい順位大好き民族のクーデター。
此処を抜け出すことが最優先事項ではないのか。
そう思う。
「もう、このままで良いんじゃない?」
このまま。
神の手で隠されただけの紛争地のまま。
果たして、そんなことでいいのか。
「社会の口喧嘩だから、結果として表れづらいだけだ。実際は凸凹だぞ。」
小鳥の鳴き声は喘ぎ声に聞こえ、静けさを
理不尽なのは、いつからだよ。
と言いたいけど、全ての世界線が生まれた時からなんだろうな。
「だから、根本から変えませんか。此処に居ても、害という害はなかった。」
害という害、か。
「たしかに、疲れた。こんなこと、辞めるか。」
たしかに、実害はない。
でも、それで幸せなら。
実害のない事件の犯人は、捕まえなくてもいいということになるのか。
「だけど。俺らが槍を投げなくなっても、この槍の雨は止まないよ。」
今回の件は、一大事だ。
皆が、異世界に移転させられる。
字面だけで、言わずもがなという感じだろう。
だけど、生きていれば。
こんなことは、小さいことでも起きる。
口に出すのは面倒臭いほどに。
日常生活で見かける。
現代社会の縮図を目の当たりにしたような感覚だ。
NO LIEF 嗚呼烏 @aakarasu9339
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