概要
ママは、悪者なの?
この作品は、「物語にならない人たち」の物語でありたいと思っています。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!怒号の向こう側にある、ひとつの台所の灯り
自主企画へのご参加ありがとうございます。
社会に向けられた大きな怒りの声と、その場所でただ働き、家に帰り、ご飯を作る一人の母親の日常。その対比がとても静かに効いている短編でした。
この作品は、何かの正しさを決めつけるのではなく、「悪者」と呼ばれる場所にも生活している人がいる、という当たり前だけれど見落としがちな視点を描いています。
出勤前の食卓、仏壇、娘との会話。
そういう小さな暮らしの描写があるからこそ、外から投げられる言葉の重さがより苦しく響きました。
最後の娘の言葉も優しくて、救いすぎない救いとして残ります。
短い中に、社会と家庭、その両方の痛みが詰まった作品でした。 - ★★★ Excellent!!!悪者というレッテルは、時に関係性の薄い人にも容赦なく貼り付けられる
本作の「ママ」は、見方を変えれば、ただの事務員さんなわけです。
ただ勤め先が世間で槍玉にあがりやすく、そして殴る側も「決して殴り返してこない」という安心感があるからこそ、無責任に強い態度で殴りつけてくるわけで……。
そして、誰にでも家庭はあり、その中には血のつながりのある身近な人もいるわけで……。
なかなかセンシティブな部分に切り込んでいるだけに、一人の母親が抱えている物以上の薄暗く鬱屈したものを感じてしまいます。
そんな重たいものを、一話完結型でスパッとまとめ上げた本作は、なかなか見事に練られ、また一話以上の余韻を感じさせます。
是非とも本作をお目通しいただき、様々な思いを馳せてみてくだ…続きを読む