【子供の言う事だものOKしちゃうよね】
「じゃあお嫁さんになる!そしたらディアの物になるんだよね?」
おじいちゃんとおばあちゃんみたいに、ラブラブでイチャイチャになるんだと話すディア。
「お嫁さんって、ジェイクはどうしたんだよ。」
「だって子供なんだもん。ガルダはおじいちゃんの次にかっこいいし~。」
「バカだな~。ガルダはおばあちゃんが好きなんだぞ?お嫁さんなんて無理無理~。」
ガルダはませた二人の会話を唖然としたまま聞いていた。
と、ティムに
「ディアはお嫁さんになれないの……?おばあちゃんが好きだから……ガルダは結婚しないの……?」
「そんな事ないですよ。シルビアさんより好きな人ができたら結婚だって考えますし。でも……」
笑顔になったディアをガルダが諭す。
「ディアちゃんはまだ8歳でしょ?結婚はまだまだ先の事……。大人になったらもっと素敵な人が現れると思いますよ。こんな半獣の私なんかより、ず~っと素敵な男性がね。」
「ガルダが一番だもん……。ディア、絶対ガルダと結婚する!だからお嫁さんにして!」
8歳の子供がプロポーズをしている。
ちょっと驚いたガルダだが、泣かせるのも可哀想だと考えた。
「はは、大人になっても気持ちが変わらなかったら結婚しましょうか。」
相手は子供だからと、笑って約束したガルダだったが……
「ちゃ~んと録音したよ。約束破ったら僕が許さないからね。」
「わ、さすが双子の連携プレイ……。はは、良いですよ。大人になって、それでも私と結婚したいと言うなら……その時にはちゃんと考えますからね。」
「ほんと!?じゃあ約束だよ!」
嬉しそうに抱きつき
そのキスを受け、首を傾げるガルダ。
シルビアのキスとは違う感覚に戸惑っていた。
相手が子供だからなのか、いまいち良く分からない感覚だった。
「でも……結婚って何か分かってるんですか?」
「んーと、ラブラブで一緒に暮らす事。おじいちゃん達みたいにハグとキスでイチャイチャするの。」
それを聞き、やっぱり子供だと笑うガルダ。
笑われたディアがぷくっと膨れる。
「あはは、ごめんね。ハグはできるけどキスはできないんですよ。嘴ですからね。」
「できるでしょ?さっきもしたよ?」
「あ、そうか。はは、そのキスならできますね。」
子供のキスと大人のキス。
ディアにはその違いが分かっていないのだ。
「ティム、ディア、そろそろ撮影会始めるわよ。神獣達問題ない?」
「ないよ。あ、ママ。ディア、大きくなったらガルダと結婚するからね。」
その言葉にソフィアがきょとんとする。
「ガルダと結婚するの?ジェイクは?」
「ジェイクよりガルダの方が好きだもん。ガルダもOKしてくれたよ。」
「ふ~ん、そっか。じゃあ、ディアも女神様になっちゃうんだね~。」
ガルダが了承した理由を察し、子供の考える事だと笑って話に付き合った。
それから撮影会が行われ、大盛況でサイン会は終了した。
その後は……アニマルパラダイスだった。
シルビアと戯れる神獣達。
全ての神獣がシルビアに従っていた。
それを見て、本当に女神で良かったと思う神々。
「ある意味ハーレムだな。動物達の女王だぜ……。」
「1年経って新しい能力が現れたのかも知れませんね。」
「シェンさん、新しい能力とは?」
「動物を操る能力──でしょうか。動物好きなシルビアでしたからね。元々備わっていたんだと思いますよ。」
その言葉を聞きながら、シルビアと動物達を眺める。
「操ると言うより、動物達の方から従っている気がしますけど……。」
「だな。愛情欲しさに仕えてる感じだ。」
「シルビアさんらしい能力ですね。」
自らも虜となった愛情だから、動物達の気持ちが分かる気がするヴィシュヌ。
「そのうち言葉も分かるようになると思いますよ。神獣だけじゃなく全ての動物の言葉がね。」
「そうなったら……はは、動物好きに歯止めが効かなくなりますね。」
楽しそうに遊ぶシルビア達を、笑って眺める神々だった。
それから学園祭を終え、カレンとリック、クレアとピートが次々と結婚する。
シルビア達の忙しさを考えて、ダブルウエディングにしようかと提案したカレン達だったが、移動は一瞬だからと言われ、別々に挙げる事にした。
同級生達が集う挙式は盛り上がり、まるで同窓会の様だった。
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