第十一夢

夢を魅せる―④


ようやく回復して復帰したその日

早速予約が入った


私の中には若干の不安が混じりつつあった

回復に数日かかった上に本日も同じ目に遭ったらどうしようと


スイッチを入れてもこれまでのように気分がついてこない

本職、もしくは長く続けている人たちの覚悟は相当なものなのだと

改めて理解した


指定された部屋に入り挨拶をかわし、夢を魅せる

幸いにも痛い目には遭わなかったので気分も少しはあがってくれた


そして変わらず聞かれる「どうしてこの世界に?」

慣れた調子で答えた。聞かれ慣れるとすらすら答えられてしまうため

逆に信じてもらえなかったのは想定外


話し過ぎないよう気を付けつつ真実であることを伝えるとなぜか気に入られた

どこに私を気にいる要素があったのかさっぱりだが

ここに来て初めての「リピーター」を獲得したのだった


―――食事に誘われるのは困ったものだが

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