第五夢

夢を魅せる仕事


何とか就職口を見つけた

それだけで満足だった


この先はただのバイトや派遣では生きていけない

更に年齢を重ねると首を切られる可能性が高くなる


手に技術をつけられる職場に応募し続ける事珠か月

ようやく内定通知が届いた


これまで出なかった涙がようやく出てきた

本当につらい時は涙なんで出ないものなのだ


経験してきたことなのに失念していた自分に気付く

過去のことを考えられないくらいに今に必死だったのだと感じた


問題は、入社までに暫く時間が空くこと

貯金なんてものはない

手元に現金もない


超短期間で雇ってくれる仕事も法改正で無くなった


相談窓口に相談にも行った

売れるものはとにかく売ってください

日雇いで探してください


それで終わった


スキマバイトは飽きるほど見てきた

出来たばかりのころと違って、今は長期前提か、経験者限定募集

もしくは資格保有者募集に変わってしまっていた


となれば売れるものを売るしかない


家電も持ち合わせていない私に売れるものはこの体しかない


私はデリバリーヘルスの世界に進むことを決めた

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