藍の天蓋
天を仰ぐ
胸を突き刺さしていくのは
どこまでも透き通る藍の天蓋の群れ
不思議だった
どうしてここまで魂が悲嘆を弄ぶのか
ただ雲が一つもないだけなのに
教室にそっと入っていけば
机の表面に藍がそっと映り込む
それに優しく触れながら
ただ俯いていった
この胸を突き刺すのは喪失
あの天蓋のずっとずっと向こう側
そこに消えていったそれを想う
それに手に届くわけもないのに
それに手を伸ばすために生き続ける
訊ねないでください
この鏡面と化した机を撫でていく理由を
笑わないでください
このどこまでも透き通った藍に触れた気になっているのを
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