第6話 我らは「紅白」日ノ本の夜を照らす者

霧ヶ峰中学 昼休みで賑わう 三年C組

ナンバ・シオンを中心に談笑する女子5人ほど・・・

ショートカットの髪型 170cmに少し届かない長身

中性的な顔立ち 窮屈な胸元とそれに伸びる 長い手足

ニカっと笑う 陽気な笑顔 ボーイッシュ・・・

一部の女子からは「シオンの姉様」と呼ばれる存在

(どことなく ツクモに似ているような・・・)


そんなシオンに 声がかかる

「シオぉ~ン お客さんだよぉ~」


手を上げるシオン それを目印に向かう

一人の一年生男子

握りしめたプリントを広げ 声を上げた

「一年A組 クサナギ・ツクモ

レトロゲーム同好会に入会希望です よろしくお願いします」


ニヤリと笑う シオン 

「そうか 君もレトロゲームに興味があるのか だが・・・」


含み笑いの シオン

「そのプリントに書いてある通り 冷やかしは厳禁!!

真にレトロゲームを愛する者だけを・・・求めているのだが?」


シオンの目を見つめる ツクモ 真剣な眼差し

おもむろに学生服のボタンを一つ一つ外していく


全てのボタンを外し終わり 刮目せよと言わんばかりに

胸を張る ツクモ 学生服を広げた


仰天する シオン!!!

「なっ なにぃぃぃ?」


20世紀の遺産 そこには全てが あった 

携帯ゲーム機の歴史全てが・・・そろっていた


ドヤ顔の ツクモ

「俺のやり込みを・・・ 

見てもらっても構いませんよ ナンバ先輩♡」


生唾をごくりと飲み込む シオン

恐る恐るツクモのゲーム機に手を伸ばす

「なっ なにぃぃぃ?」


「ポケモンの全てを カンスト・・・だとぉ?

こっちはFF スパロボの図鑑は全て100%・・・

格闘ゲーム RPG シュミレーション アクション・・・

二コ下でここまでの猛者が実在するとは・・・」


納得の笑顔 シオン 右手を差し出す

「我がレトロゲーム同好会へようこそ 

君を歓迎する クサナギ君」


落ち着き払った ツクモ

目を凝らしシオンに顔を近づける 握手をせずに話を切り出す

「先輩 本題はここから・・・

このプリントに書いてある プログラミングによる

ゲーム製作・・・つまりこういう事ですか?」


一台の携帯エミュレーター機を差し出す ツクモ 

それを奪うように シオン・・・電源をONにした


「なっなっ 何ですとぉぉぉぉぉ~~~?」


色鮮やかなドット絵 ヌルヌルと動くキャラクター

その完成度の高さに シオンは一瞬で悟った・・・

同じ志を持つ者として・・・


自分の作ったゲームの説明をする ツクモ

「いやぁ~まだ開発途中なんですけど 何か良きアドバイスなど♡」



ツクモの話の途中 カタンっと机をずらす音がした

携帯エミュレーター機を持つ手を震わせる シオン

その瞳にはうっすらと涙が・・・感動を表現する

笑顔を ツクモにさらしていた・・・

同じ志を持つ者として・・・


ツクモに近づく シオン 両手を広げ抱きついた・・・

ツクモの顔を自分の胸に押し付け力を込める・・・

両足を浮かしツクモの体に絡ませ力を込める・・・

同じ志を持つ者として・・・


「だいしゅきホールド」・・・


シオン満足感に酔いしれる

「くぅぅぅぅぅ~♡」


突然の出来事にさすがのツクモもバランスを崩した・・・

一歩二歩と後ずさり 何台かの机と椅子をなぎ倒した


「ドンガラガっしゃん しゃぁ~ん!!!」


けたたましい音の後に 静まり返る三年C組・・・


馬乗り状態のシオン ツクモの耳元でささやく


「同志クサナギ・・・

オレはもうキミの虜だ・・・

オレの夢をかなえるため 

協力してくれ・・・同志クサナギ♡」


あらわな声で返事をしてしまう ツクモ

「はっはひゅ~」


少年のような?笑顔 ニカっと笑う シオン

「やったぁ~~~オレは無敵だぁぁぁ~~~!!!」



一人の女子がつぶやいた・・・

「あのシオンが・・・男に目覚めた・・・!!!」



しばしの時・・・

机に向かいあい話を切り出す シオン

「ところで同志クサナギ 一年A組に

ナンバ・カノンと言う女子がいるのだが・・・」


ツクモ・・・

「同じクラスの ナンバ・カノン?」


シオン・・・

「ドット絵とポリゴンばかり描いてる

変ったヤツなのだが・・・

オレの妹だ 仲良くしてやってくれ!」


ニカっと笑う ツクモ

「お安い御用ですよ ナンバ先輩

戻ったら挨拶しときますよ(笑)」


ニカっと笑う シオン

「よろしく頼む(笑)」



談笑する二人・・・

それを見届けるシオンを囲む女子たち・・・

そんな中 不愉快な思いで一部始終を見ていた男子がいた


三年C組 イシバ・シゲジ

ナンバ・シオンに思いを寄せる彼の拳は怒りに震えていた

180cmを優に超えるタッパ 100kgに近いガタイは

空手と総合格闘技の道場で絞られた筋肉で覆われていた

この学校「力」のカーストトップ


そんなイシバ・シゲジが取り巻き二人に耳打ちをする

「おい ヤツが教室から出たら足止めしろ!」


取り巻きの一人が イシバに返す

「あいつだよイシバ君 礼の転校して来た一年」


驚くと同時にニヤ付く イシバ

「何っ? ヤル気にさせるシチュエーションだなぁ」


「少しビビらすつもりだったが 不愉快だなぁ

多少は痛い思いでもしてもらおうか」


イシバ 心の中で・・・

(不登校にでもなれば ナンバもあきらめるだろ)




時同じ頃・・・一年A組


お互いの存在を確かめ合う

ホウショウ・ツクヨとワタラセ・アイラ


ツクモの机を間借りして その席に座るツクヨ

その机に自分の机を近づけ 隣に座るアイラ


その光景を遠くから眺める男子・・・幸せをかみしめていた

二人から少し距離を取り 静かに見守る女子・・・

将棋の穴熊のような陣を机を並べて敷いていた

ツクヨの良き昼休みの時間を守るように・・・


和やかに時が進むと思われた昼休み・・・

二年生ギャル駆け出し?の女子三人がズカズカと

ツクヨの前にやって来た


「あなたが ホウショウ・ツクヨさん?」


キョトンとした目でアイラを見る ツクヨ


ツクヨのセーラー服の袖をつかみ

少し不安げな表情を返す アイラ・・・




その頃 ハヤシバラ・メグ(23歳)は・・・

教育指導の担任イワヤ先生につかまっていた

「ハヤシバラ先生 報告は受けています

教師が廊下を全力疾走とは何事ですか・・・」


メグ先生思わず・・・舌打ち

「チっ!」




意気揚々と三年C組を後にする ツクモ ニヤ付きが止まらない


(素晴らしい なんて素晴らしいレトロゲーム同好会)


(いくら「言霊探し」の任務の為とは言え・・・

全校生徒が帰宅するまでのその時間 どうやって

暇をつぶすか考えていたのだが・・・)


(これは俺の夢 ゲームクリエイターに

なるための 大きな布石 第一歩・・・)


(なる 必ずなる ゲームクリエイターに俺はなる!)




上機嫌のツクモ そんなツクモに声をかける

イシバ・シゲジの取り巻き二人

「ずいぶんとご機嫌だなぁ 転校生・・・」


冷静な受け答えをする ツクモ

「ハイ? どちら様で・・・俺 忙しいんですけど」


170cm近い二人を前に ビビる様子もないツクモに

???マークを頭に並べ 顔を見合わせる取り巻き二人

「はっ 話がある チョット顔かせよ・・・」


嫌がる ツクモ 子馬鹿にした受け答え

「えぇぇぇ~嫌だよぉぉぉ~忙しいのにぃぃぃ~」


ツクモの背後に忍び寄る 巨体

「手間は取らせねぇよ 俺と仲良くしようぜ♡」


振り向く ツクモ 動じない

「おぉぉぉ あんたか ナンバ先輩の同じクラスの・・・

俺に対する敵対心をビシビシ感じたぜ

ところで・・・あんた誰ぇ~?」


苦虫を噛む様に イシバ

「俺はイシバ・シゲジ 生意気なガキが・・・

この学校のルールってヤツを教えてやるよ」


大事なことを思い出した ツクモ イシバを煽る

「おぉぉぉ~すっかり忘れてた ゴメン・ゴメン~

あんたが イシバ・ゲジゲジかぁ

確かミゾグチ・ひでぇヤツの首輪付きの番犬なんだろ」


嫌味を込めて笑う ツクモ

「それでそのイヌっコロが 俺に何を教えてくれるんだぁ(笑)」


ブチ切れる イシバ 

ツクモの胸ぐらをつかもうとするも 寸でのところでかわされ

バランスを崩す 足を掛けられ 派手に転んでしまう


ツクモ 煽り倒す

「勘弁してくれよ おろしたての学生服に

ヤローの手垢がついたらどうすんだよ 

まだナンバ先輩のいい匂いが染みついてるのにぃ・・・」


睨み付ける イシバ

さらに追い打ちをかける ツクモ


「あれぇ~?怒っちゃったぁ~?」

「もしかしてぇ~ゲジゲジ先輩はぁ~

ナンバ先輩のことが「ちゅきぃ~」なのかなぁ(笑)」


激怒するイシバ 渾身の下段蹴り・・・かわされる

タックルを仕掛けるも体に触れることすら許さない ツクモ


下唇をむき出し ヤレヤレっといったポーズを取り

深いため息を吐く ツクモ

「ふぅ~」



昼休み 廊下での出来事・・・

何人もの生徒が目撃 チョットした騒ぎになっていた


その騒ぎを聞きつけて 駆け付けた

メグ先生と生活指導のイワヤ


「そこで何をしている!」

イワヤが説明を求める


ツクモに駆け寄る メグ先生

「クサナギ君・・・大丈夫?」


笑うツクモ メグ先生にウィンク

「いやぁ~実はですねぇ イシバ先輩の

空手と総合格闘技に興味がありまして・・・

これから屋上で色々教えてもらう予定なんですよ」


イワヤ イシバに問いただす

「そうなのか? イシバ」


ツクモを睨み付ける イシバ 心の中で

(ヤロー何で俺の空手と総合格闘技を見抜いた?)



一触即発 緊迫した場面に・・・

ツクヨを呼び出した二年生の女子生徒が焦りの表情

息を切らしながら 叫ぶ


「先生ぇ!!!ミゾグチ君がぁ~ミゾグチ君がぁ~!!!」


仰天する イシバ イワヤ そしてメグ先生

再びメグ先生に ウィンクする ツクモ


「始まったなぁ!」




一同が屋上で 目撃した光景・・・


脱臼により 肩関節を外された女子一名

右膝脱臼により 身動き出来ない女子一名

右膝脱臼及び左肘関節並び左肩関節脱臼のため

うめき声をあげる男子一名


そして鼻を潰され出血し両手首の関節を外された

ミゾグチ・ヒデヤスが痛みと悔しさ交じりで泣いていた・・・


それと対峙する ツクヨ・・・

膝から血を流ししゃがみ込むワタラセ・アイラを

守るように その前に 仁王立ち・・・

怒りで目を震わせていた・・・


ツクモが目を丸くする

「おぉっ感心 感心 鍛錬は怠っていなかった

みたいだな・・・ツクヨ♡」


ツクヨの前に立ち 指を鳴らす ツクモ

「後は俺に任せろ だぜ」


怒りの表情が 落ちてゆくツクヨ アイラへ駆け寄る

「アイラさん!!! 大丈夫?」


メグ先生がツクヨとアイラのもとへ駆けつける

「ワタラセさん! ケガしてるじゃない!」


ミゾグチに駆け寄る イシバとイワヤ

「うっ・・・こりゃ 酷い」

イワヤが問いただす

「何があったんだ ミゾグチ」


へし折られた前歯・・・

鼻を潰され 目には止まらない涙をボロボロとこぼしながら

外された両手首を前に出し哀れな姿をさらしながら・・・

ミゾグチ・ヒデヤスが口を開く

「あの娘が・・・あの女が僕に暴力を・・・」


ミゾグチの取り巻きたちも口をそろえて

「あの女が 変な技を使ってみんなに暴力を!」


生活指導のイワヤが ツクヨを見つめながら

ツカツカと歩き始める


察したメグ先生 立ち上がり隠していたカメラ三脚を

背中からするりと地面に落とした

ズドッと重い音を立てる鉄製の大型三脚・・・


ワンプッシュのボタンを押し 慣れた手つきで

それを頭上にかざし 二回転・三回転っと回した・・・

カシャン・カシャンっとバネの弾ける音・・・


全長2mまで伸びた三脚・・・黒く鈍い光を放つ

それを薙刀のように構え 切っ先をイワヤに向ける


「私の生徒に何をするつもりですか?イワヤ先生!」


恫喝する イワヤ

「ポット出の新米教師がぁ~

その女が何をしたのかわかっているのか~!!!」


動じないメグ先生 目が座っている

「本性あらわしたってとこね イワヤ・・・」


一触即発 にじり寄る二人の背に

ケガをした女生徒の叫び声が響く


「うぎゃぁぁぁぁぁ~」


心得のあるツクモが 外れた関節を治療している

ツクモ 呆れてものを言う


「あのさぁ こういう時は真っ先にケガ人の心配してくれよぉ~

あんたら教育者だろぉ エキサイトするのはいいけどさぁ」


イワヤが物申す

「そらなら早く ミゾグチを治療しろ!」


一瞬カチンと来たが 冷静さと余裕を見せる ツクモ

しゃがみ込むミゾグチの前に立ち 上から目線 小声で


「お前はダメだ! お仕置きだ!♡」


頭を押さえつけ 潰れた鼻をつまみ

グリグリとこね回す ツクモ


「うぎゃぁぁぁぁぁ~」


絶叫する ミゾグチ お構いなしに繰り返す ツクモ

「うるせぇ! 静かにしろ! 曲がったままつなげちまうぞ」


泣き止む ミゾグチ 鼻は真っすぐつながり痛みが治まる

「てっ手首も・・・手首も早く治してよ・・・」


ミゾグチの言葉を無視 ツクモ・・・

「鼻は直してやった 手首は最後た!

しばらくそのみじめな姿で反省してろ!」



アイラに目をやる ツクモ歩き出す


手を取り起き上がるのを手伝う

「ごめんなぁ ワタラセさん 怖い思いさせちゃって・・・」


首を振る アイラ

「だっ大丈夫 私は 大丈夫だから・・・」


ツクモ アイラに・・・優しく

「何があったか 教えてくれるかなぁ?」


首をコクリとする アイラ


「昼休みになって 教室で本を読んでたら・・・

あそこにいる二年生の人達がツクヨさんに声をかけてきて

大事な話があるからって・・・ 

私 心配だから付いて来ちゃって・・・


屋上に来たら あのミゾグチって人と五人の男子がいて

みんなニヤニヤしてたから 何か嫌だなぁって思って・・・


そうしたら ミゾグチって人がツクヨさんの前に出てきて

自己紹介し始めて・・・

自分の父は都議会議員 おじいさんはこの国の大臣だとか

色々 説明を初めて・・・


日本語で言われても分からないと思ったから

私 ミゾグチって人に教えてあげたの

ツクヨさんはまだ 日本語不自由だからって・・・


そうしたら ミゾグチって人がツクヨさんに近づいて

「I LOVE YOU」って・・・


周りの人たちがはやし立てて 何だか断れないょうな

空気を作ってたから・・・ 

私心配でツクヨさんの顔をのぞいて見たら

不機嫌そうで 少し怒ってたのが分かったの・・・


ツクヨさんはハッキリと「NO」と答えて

「お断りです」って言ったの・・・その後


「貴方は何を自慢したいの? 貴方の誇れるものは何?

私は貴方の親族や権力に興味はない それは貴方にも・・・」


「私の好きな人は 強くて優しくて勇気があって・・・

自分の強さを自慢したり 見せつけたり さらけ出したりしない

いつも余裕で・・・その「強さ」を心の中に大切に宿してる人・・・」


「貴方のような大勢の前でしか告白出来ない軟弱者を・・・

私は好きになれません!!! サヨナラ・・・」


今思うと日本語だった・・・でもカッコよかった


そしてツクヨさんが私の手を取って帰ろうとした時・・・


ミゾグチって人がツクヨさんに後ろから襲い掛かったの


「お前もあの女と同じかぁぁぁぁぁ」って


私は突き飛ばされて 転んじゃって・・・


ツクヨさんが怒っているのが見えて

振り向くと同時にツクヨさんの肘鉄かミゾグチって人の顔面に

後は・・・わからなかった・・・早すぎて何が何だか・・・


気付いたら 鼻血を流してて 手首か外れたみたいで


あの女の人もツクヨさん近づいて手を取ろうとしていた

「ミゾグチ君に何してんだ!!!」って

ツクヨさんがよけるのは 見えたんだけど・・・


あの女の人は飛び蹴り あの男の人は殴りかかったけど

わからない 気付いたらみんな動けなくなってたから・・・」


状況を把握 全てを理解した ツクモ

「お前が悪いなぁ~ミゾグチぃ~」


イワヤが口を挟む

「本当なのか? ミゾグチ!」


ミゾグチが言い放つ

「ウソだぁぁぁ その女はウソつきだぁぁぁ~」


「みんなぁ 見てたよなぁ 僕は何もしてないのに

あの女が僕に暴力をぉぉぉ~」


ミゾグチの取り巻きたちが同調する

「そうだ ミゾグチ君は何もしてない・・・

その女はウソを言ってる! ウソつきだぁ!」


ツクモ にらみを利かせる ケガを治したい奴らを黙らせる

「あぁ~ん?」


ケガを治してもらった手前 何も言えなくなる取り巻きたち

「・・・・・」


くっと苦虫を噛む ミゾグチ

「証拠だあ 僕が何かしたって証拠を出せぇ」


「言いつけてやる・・・パパとおじいさまに言いつけてやる

僕に恥をかかせたお前たちを 言いつけてやる!!!」


目くばせをするミゾグチ イシバとイワヤが

近くに駆け寄る 大事そうに起こしてもらう


「お前たちは終わりだよ 僕にこんなことをして・・・

例え証拠があったとしても もみ消せばいい・・・

この学校 この町の警察 大臣の権力の力を使って

消してしまえばいい 一年前と同じ様に・・・」


メグ先生 静かに怒る

「最低・・・」


ツクモ メグ先生の前に立つ

「お前ホントにひでぇ奴だなぁ ミゾグチぃ~

そして終わりはお前たちだよ もう救えない(笑)」


「せこいねぇ~ 証拠の隠滅? 隠ぺい? もみ消し?

どうぞ勝手にご自由に・・・大臣パワーフル回転だな」


「お前たちがどんな悪事を働いて隠そうとしても」


ツクモ 天を指さし 高らかに宣言する

「お天道様は何でもお見通しって・・・つまりそう言うコト(笑)」


太陽に向かってウィンクする ツクモ






ツクモの指さす遥か上空・・・

成層圏を越えて・・・はるかに超えて・・・

ツクモから3万5786kmの静止衛星軌道上

三点測量・・・三機の葉巻型をしたステルススパイ衛星

所属不明・・・太陽パネルは無く動力は原子力 

小さな刻印・・・三本のビームが霧ヶ峰中学屋上へと照射

小さな刻印「紅白」と刻まれていた




都内某所・・・某ホテル

最上階スイートルーム・・・

大型モニターに映し出された ウィンクするツクモ

それを見つめてニヤリとする 一人の老婆・・・

御年100歳 それにしては若く見える容姿・・・

ツクヨに似た眼? それもそのはず ツクモとツクヨが言う

大ババ様とは彼女・・・ホウショウ・ミツキその人である


「ツクモ・・・「剛力」を持つ者よ

お前の正義を貫くと言うコトか・・・

ならばそれは我らの正義なり・・・」


衛星画像が切り替わり ツクヨを映し出す

はしゃぐ大ババ様 頬が緩む

「おぉぉぉ ツクヨぢゃ 見ろぉタカナシ ツクヨぢゃ~

可愛くなったのぉ~綺麗になったのぉ~

ワシの若い頃にそっくりぢゃ(笑)」


大ババ様のお付きの者 タカナシが報告

「ツクヨ様はすでにご友人を作られたようです」


さらに喜ぶ 大ババ様

「なんとぉ それはめでたい

優しそうな子ぢゃのぉ~良きかな とても良きかな」


タカナシが報告

「そしてこちらが ツクヨ様・ツクモ様の担任の教師のようです

どうやらツクヨ様を守っている様子です」


モニターを見つめる 大ババ様

「この力強い まなこ・・・何処か懐かしい者を・・・?」


タカナシが報告

「大ババ様 準備は整いました 

今回の件に関与した者の親族並びに関係者の集結が

二時間以内に可能となりました

集められた銀行口座 取引記録の証拠も一時間以内に提出可能です」


大ババ様 腰を上げる

「ヨシ! 車を回せ」


タカナシが報告

「ハッ すでに待機させております」


感心する 大ババ様

「相変わらず 仕事が早いのぉ~タカナシ」


タカナシ 頭を下げる

「・・・・・」


大型モニターをもう一度見つめる 大ババ様心の中で・・・


(ツクモよ 後は我らに任せよ

お前の想像を超えた「はたらき」とやらを・・・楽しみにな)


そう 我らは「紅白」・・・日ノ本の夜を照らす者・・・


そして・・・この国の闇を暴く者・・・






天を指さす ツクモ

それを笑う イワヤ

「クックックック はあぁぁぁはっはっはっはぁ~

昔の時代劇じゃあるまいし そんなセリフどこで覚えたぁ」


「とにかくコレはもう事件だ! その女を警察に突き出してやる!!!」


ツクヨに近づくイワヤ メグ先生 振り下ろす


「ガッシャ~ン!!!」


寸での所で それをかわすイワヤ 肝を冷やす

「てぇめぇ~俺を殺す気かぁ~!マジじゃねぇかよ!!!」


メグ先生 悔しがる 舌打ちをする

「ちいっ よけてんじゃねぇ~よ! 次は仕留める!」


ツクモ 肝を冷やす 

(怖ぇ~マジ怖ぇ~もしもの時は この人にお任せしよう・・・)


仕切り直す ツクモ

「イワヤって言ったかい アンタ

ツクヨに指一本触れてみろ・・・この世から消去してやる!」


イワヤ 激怒

「ガキがぁ~このクソガキがぁ~

そこまで言うなら相手してやる・・・」


「ミゾグチぃ もみ消してくれるんだろぉ?

ここで何が起きても おれを守ってくれるんだろ?」


うなづく ミゾグチ

「わかった 必ず守るよ パパとおじいさまに言って

必ず先生を守るから 早くそいつをヤっちゃってよぉ~」


ツクヨとアイラとメグ先生 ドン引き

「最・低・・・!!!」


ツクモ イシバに声をかける

「おいっ ゲジゲジぃ~お前も一緒に来い

面倒だから二人いっぺんでイイから」


「今日の俺は機嫌がいい 

大サービスだ! いつでもいらっしゃい(笑)」


イワヤが人差し指で自分の頭をトントンっと叩いた

「お前ぇ・・・バカだろ・・・」


ツクモがボタンを外し学生服をツクヨに預けた

黒いTシャツから覗く筋肉 体操選手の様なガタイ



アイラの心臓がトクンっと脈を打った

(ツクモ君ってカッコイイ♡)


我に返る アイラ

「ツクヨさん 止めなきゃ ツクモ君やられちゃうよぉ~」


キョトンとする ツクヨ

「へぇっ? 何で・・・?」

不安な表情のアイラに優しく諭すツクヨ


「大丈夫 ツクモは強いから・・・

私の100倍・・・強いから・・・・・♡」




次回第七話 ツクモとツクヨ「日ノ本神話の末裔」につづく

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