夢と知が交わる、美しい心象風景。
- ★★★ Excellent!!!
『夢に咲く名花』。
その名の通り幻想的な世界に、ひとひらの花――智慧(アーダス)が
そっと誘ってくれる。
智慧が咲く扉の先。鮮やかで曖昧な世界が広がっている。
ここで、自分の名前さえも霞み、夢の中にそっと溶け込んでいく……
そんな感覚に、意識が静かに傾いていきました。
言葉のひとつひとつが、私を詩の世界へと導いてくれたようでした。
十首目の虹のステップは、
かさなりて
光と影が
手をとれば
仮面の奥に
微笑ほほえみが咲く
端正で美しく、しかしその深い情景を想うと、ほろりと涙が浮かびました。