【院内管理文書】機密物廃棄記録書
【院内管理文書】機密物廃棄記録書
記録番号:#S-0615-D(緊急処理対応)
対象物:木製板(通称:神の座)
処理対象者:管理課責任者 野田真也/立会医師:古庄Dr./保安課 村井警備員
■ 目的
当該木製板は、患者「明智〇〇」によって持ち込まれ、職員・患者双方に影響を及ぼすと判断されたため、緊急廃棄処分を実施。
目的は「院内の精神衛生および設備保全」であり、当局通達を待たず自主判断による処分を試みた。
■ 廃棄手順
日時:2025年6月15日 午前3:20開始
場所:院外焼却処理場(北側旧設備棟裏/封鎖済)
手順概要:
木板を二重の黒ビニール袋に封入。
ステンレス製保管ボックスに収納し、搬送。
現地設置の医療廃棄物専用焼却炉に投入予定。
■ 異常発生記録
焼却炉作動拒否
→ 焼却炉が起動せず。電源系統異常なし。
→ 手動点火時、内部の温度センサーが**“外気温−7度”**と誤表示。
→ 点火装置が三度連続で自動停止。技師確認も異常検出されず。
物理干渉の報告
→ 袋から「ゴリ……ゴリ……」と木が擦れる音が断続的に発生。
→ ステンレスボックスの底面に**“円を描くような摩耗痕”**を確認。ボックスは静置状態だった。
立会者の異常
→ 保安課 村井(男性・52歳)が処分直前、突然後方に転倒。
→ 頭部を強打し軽傷。曰く「背後から木に抱きつかれたような感触があった」とのこと。
→ 病院に戻る車中、「ゆらゆらって、聞こえた」と繰り返す。以降失語状態。
焼却処理の中止
→ 医師立会のもと処分一時中止を決定。木板は**「焼却不能対象」として別保管」**へ。
■ 現在の保管状況
木製板は保安課監視のもと、院内地下備品庫Bに移送。
三重施錠。録音装置と常時監視カメラを設置済。
備品庫内にて、**「無人にも関わらず板の位置が変わる現象」**が2回記録されている。
■ 管理課報告結論
当該物は通常の焼却処理が不可能であり、今後も**“廃棄拒否”の傾向を示す恐れあり**。
接触職員の精神健康面への影響が持続しており、長期保管による害の拡大が懸念される。
処分を目的とした外部専門機関(宗教法人等)の関与を検討中。
■ 備考
最終記録時、木板表面に新たな刻印が浮かんでいたと報告あり。
**「ゆら」**という一文字が、焼け焦げたような跡で中央に刻まれていた。
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