第37話「王都での再会と優勝のご褒美の約束」

#第37話「王都での再会と優勝のご褒美の約束」


王都セレスティア――。

ついに私たちはその場所へとたどり着いた。


「……なんて、すごい場所なの」

白い城壁、空に伸びる塔、人の多さ、活気……どれも私の想像を遥かに超えていた。


「まるで夢みたいね……」と母。

「はは、俺たちが王都に呼ばれる日が来るとはな……。以前にも来たことがあったが田舎者扱いされただけだった。今回は要請できているから待遇も段違いだ」と父さん。

本当に、あの貧しかった頃からは信じられないような状況だ。


ルカも目を輝かせて王都を見ている。私もその姿に微笑む。


歓迎を受けた私たちは迎賓館に通され、想像以上の待遇に戸惑いながらも王都の格式の高さを実感した。



その後「ルカは貴族評議会に出てもらう」と父が言ったときは驚いた。


えっ、ルカだけ?

とはいえ、領の発展にはルカが関わっていることが多い。同席した方がいいだろう。本来はマルク兄あたりが同席すべきだろうけど今回は王都に来ていないからどうしようもない。ルカには気の毒だけど私は参加しなくてよさそうでほっとした。



その代わりといっては何だけど、私は魔術大会の準備を進める。


王都でも魔法使いのエースとしての歓迎ムードは強い。恥ずかしい姿は見せられない。責任の重さも感じている。今は自分の役割を果たすしかない。



王都には、シルヴィやノアもすでに来ていた。


2人は真っ先にルカのところに来た。そして親しげに話をしている。


シルヴィは天才魔法少女、そしてノアは将来の剣聖とも言われる剣術の申し子。なんでこんな子たちがルカの周りに来るのか?


いつものことだけどもやもやする。後で何を話しているのかルカに聞いておこう。


シルヴィは特例で魔術大会21歳以上の部に出場するという。年齢的には私よりも10歳以上年下なのに……すでに私の出場する15〜20歳の部では2年前に優勝しており昨年から成人の部で出場している。私は今回は無理だがいつかは同じ舞台で戦いたい。



王都での初の夜、今日もルカは一緒に寝てくれる。嬉しい。


でも同時に、強大な才能に囲まれ不安も感じている。私の魔法は王都でも通用するのか? 魔法使いのエースと呼ばれるのは地方だけの話だけかもしれない。


でも、ルカにいいところを見せたい。

あの子にとって、私はいつまでも誇れる姉でありたい。ルカを見ながらそう思った。


そして私はやはり不安げな顔をしていたのだろうか?


「大丈夫だよ、姉さんは魔術大会で優勝できるよ」

その言葉が胸に染みた。ルカはいつも私が欲しい言葉をくれる。


だから、私は言った


「じゃあ、優勝したらご褒美ちょうだい」


「うん、俺にできることならなんでもするよ」

と即答するルカに私は笑ってうなずいた。


ご褒美の内容は――今は内緒。

でもルカの優しさが私を強くしてくれる。

頑張って優勝しよう。そしてルカからご褒美をもらおう。

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