使われ
展示室の扉を開け、中に入ると、シゲちゃんが展示品の掃除をしていた。
「シゲちゃんただいまー!」
「お帰りなさい、お嬢」
この人も部下の1人、シゲちゃんこと本名は「阿久井茂明」。
もともとはお父様の所で仕事をしていたみたいだけど、失敗しちゃってあたしの所に回されたみたい。
経験不足な所もあるけれど、お父様の所に戻ろうとやる気充分で動いてくれるので、あたしは気に入っている。
「今日は1人だって〜。簡単な仕事だから今日はシゲちゃんと2人で行こうかなって思ってるんだけど大丈夫?」
「はい、光栄です」
シゲちゃんが腰を90度に折って頭を下げる。
シゲちゃんと初めて一緒に「仕事」をしてから、シゲちゃんはあたしに対してずっとこんな感じだ。最初に会った頃は凄く反抗的だったのに、人って変わるものなんだなぁ。
簡単に仕事の打ち合わせをして、続きは移動の車内でということで、2人で下に降りる。
途中階段を踏み外して落ちそうになって、シゲちゃんに助けられたのは内緒の話だ。
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