【今回は脇役な二人】

『ナショナル・インディペンデンス・デイ・パレード』


ワシントンD.C.で行われるこのパレードは、60以上のマーチングバンドや軍事関係者が参加する最大規模のパレードである。



「格好いいわねー、軍服。シャスタが着ればもっと格好いいけど。」



「それでは今夜、軍人の私と一夜を共に……。」



「ふふ、喜んでご一緒しますわ。」



この夫婦……未だにコスプレを楽しんでいるようだ。



「ファネット、パレードの感想は?」



「すごく素敵。でも、人が多すぎて目が回りそう……。」



「あたしもだよ。どこからこんなに人が出て来るんだ?」



「はは、確かにな。俺も毎年思うぜ?」



人に酔う事はないが、気疲れはする。

人間の家族を見れば疲れた顔をしていた。



「そろそろ限界のようですね。シルビア、帰りましょうか。」



シャスタに言われ、みんなの顔を見て頷いた。


年齢による疲れ。

老いて行く家族に悲しみを覚えながら、ナイト一家はロスへと移動した。

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