第12話 よいよいの一人と一匹

 今日も出会ってしまった。


左半身不髄で、杖つきながら歩いているじいちゃんと、じいちゃんと一緒に散歩している犬(シーズー犬)とに。


犬のほうも、じいちゃんに負けず劣らずのよいよい具合(じいちゃん膝と腰も悪そう、がに股歩き、犬も同じくガニ股でよいよいと歩いてる。)


どうにかこうにか、お互いやっとこさ歩いているんだが、身体左右に揺さぶりながら道の真ん中堂々と歩いているから、自転車で追い越したくても追い越せないのよ。どっちかに寄ってくれよー!って心の声が叫びつつ、ま、このじいちゃんとじいさん犬やからな。諦めもある。


 私のこども時代と違って、6時過ぎたら、もう暑い。じいちゃんとワンコ、熱中症で倒れんといてねって呟きながら横を通った。


 おタケさんに、ビール注いでもらい

「犬は可愛いけど、散歩が大変だね」

グビリとビール、あてにキムチ。おタケさんも、買い物帰り目にした光景を話してくれた。


「ゴールデンレトリバーをね、細っこいお婆ちゃんが散歩させてたけど、犬の方が大きいからズンズン前歩いてて。お婆ちゃんのほうが引っ張られてんのよ。危なっかしかった。」

どっちが、散歩させられてんだか。


 また、別の飼い犬の話し。

ポメラニアンのワンコは、小さくて下りが大好き。坂道で下りは断然張り切って走んのに、坂道登りになると歩かなくなる。飼い主さんがリード引っ張って連れてこうとしても動かん。ちっこいのがキャンキャン吠えて抵抗する。毎回、飼い主さんがワンコ抱き上げて坂道登ってんだって。ほいで、また下になると「降ろせおろせ。」とワンコが鳴くそうな。味しめて毎回そうらしい。勝手なワンコだわ。



 昔は番犬という概念があった。今ってどうなの?家族になってるから、留守番させとく係りみたいな扱い方はしなさそうだ。ペットを監視するカメラも現に存在している。ペットの体調不良とか介護があれば、有給休暇とらせてくれるんだろうか?日本はそこまで先進的な国じゃない気がする。会社への同伴禁止だろうしね。


 私は看護師しとるから、仕方がなく病院まで出掛けて働く必要あるけど。ペットが心配だから在宅ワークしたいっていう人なら、させてあげていいと思う。それが可能な仕事であれば。


 顧客の書類持ち出し禁止なら、その仕事は出社する人に任せて、自分は他の仕事引き受けるとかできないんだろうか?


「臨機応変に対応してくれる上司ならやってくれるかもね。」

とは、おタケさん。


職人技というか、その人にしか任せられないという仕事もあるし、一筋縄ではいかんか。仕事って難しや。


 左半身不髄のじいちゃんと、その相棒のじいちゃん犬。お互いのペース配分守りつつ、お互いを支え合ってて。あのよいよい具合は、違う相手じゃ出せないのよ。よいよいの一人と一匹、名(迷?)パートナー。

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