わたしたちは徒花
森陰五十鈴
わたしたちは徒花
わたしたち 生まれた日から ともにある
ずっと一緒と 誓ってたのに
確かめた 生まれたわけに 耳塞ぐ
これは悲しみ それとも怒り
知らないと 叫び狂った 母親に
愛は潰えて 憎しみ燃えて
魂を 二つに分けた 兄様と
知らないうちに 道は別れて
血に濡れて 炎に焼かれ 絆絶え
わたしは独り 闇に踏み出す
花が咲く
「手折ってみない」と
諦めた わたしの幸せ 此処になし
ならば二人で 奪ってみせる
誰であれ 道を阻むの 許さない
愚図は踊らせ 邪魔は蹴散らせ
ばかやろう 燃え盛る火に 揺れる影
なぜ兄様が わたしの前に
涙さえ 流れぬわたしを 抱きしめる
あなたとともに わたしは生きる
わたしたちは徒花 森陰五十鈴 @morisuzu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます