• マイページ
  • 小説を探す
  • ネクスト
  • 書籍化作品
KADOKAWA Group
  • ログイン
  • 新規登録(無料)
私が愛した向日葵

私が愛した向日葵

霜月校長

おすすめレビュー

★で称える
★★★
★21
7人が評価しました
本文あり
日付が新しい順

本文ありのおすすめレビュー

  • 木立 花音@書籍発売中
    97件の
    レビューを投稿
    ★★★ Excellent!!!

    向日葵色の絵の具は、切ない想い出の色

     ――主人公である佐祐理が描く絵は、いつも黄色が多めに使われていた。

     伝説のパレット欲しさにコンクールで美術部の部長と勝負することになった佐祐理は、友人である初夏に絵のモデルになってほしいと懇願する。
     佐祐理はなぜ初夏に絵のモデルになってほしいとお願いしたのか?
     佐祐理はなぜ絵に黄色を多く使うのか?
     佐祐理はその答えを絵の中に託します。
     
     同性間の恋愛だからこそ起こるすれ違いの描き方や、読者の共感を呼ぶ、ままならない感情の描写が印象的でしたが、判断を読み手に委ねる結末の描き方が、余韻となって作品全体がぐっと引き締まっていたように思います。文字数以上に、満足感のある作品でした。

     佐祐理が絵の中にこめたメッセージと謎の答えは、ぜひあなたの目で確かめてみてください。

    • 2025年7月5日 12:59