第六詩・狂った山脈と岩肌を登らせる衝動
ボクは険しい絶壁を登る、滑落することは確実な死。
そんな標高の、垂直に近い完璧を登る。
ボクは頂上近くの封印された洞窟に、住む異形の存在を知っている。
文献に残されている異形のモノは、体の半分が生きていて、半分がミイラになっている。
ボクは、この山だけは登りたくなかった。
自分の登山技量を遥かに越える狂った標高の山には登りたくなかった。
異形のモノのテレパシーが、ボクの体を動かして登らせる。
高く、高く、転落は死の山へ。
やめろ、やめてくれ、これ以上は登りたくない、やめてくれ。
地の底からやって来て、太古にこの山脈を支配してた〝白い神〟の
(選択を誤った、おまえでは力不足だった、我々が封印されている場所には辿り着けない……落ちて楽になれ)
ボクは異形の言葉に恐怖しながら、自分で自分のロープを切って無言で落ちていった。
〈この詩は、クトゥルフ神話の中にある【狂気山頂】に感化されて、自分なりのイメージで作りました〉
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