第三詩・ミミズに似たナニか

 雨上がりのアスファルト。

 道にミミズがいた。

 ごく普通の大きさのミミズ。


 でもどこか、違和感を覚えるミミズがいた。

 ボクはその違和感に気づいた。

 ミミズの頭には一つの目があった。


 奇怪なミミズが鎌首を持てあげて、ボクの頭の中に話しかけてきた。


「我は外宇宙より飛来したる人類の支配者……我にその体を捧げよ」


 ボクは一つ目ミミズを崇拝して、手の平に乗せたミミズを耳のところに持っていく。


 彼はボクの耳の中から、脳のシワの中に入っていった。

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