第7話 デイヴィッド・エディングス「エレニア記」「タムール記」

ベルガリアード物語、マロリオン物語のエディングスのファンタジー小説。エレニア記の続編がタムール記な訳だが......発売当時は翻訳権の関係かとんでもない順で発刊された。


まず1995年にハヤカワ文庫FTから続編の「タムール記」が先に発刊されて、そのあと1996年に角川スニーカー文庫から「エレニア記」が発売という、順序逆、出版社別という、なんとも読者に”親切”な形だった。

その後、2006年からハヤカワ文庫FTで新装版「エレニア記」「タムール記」が発売。うーん、まんだむ。


なお、日本語タイトルはハヤカワ節満載で

タムール記(旧版/新装版ともに)

1.聖騎士スパーホーク

2.炎の天蓋

3.青き薔薇の魔石

4.暗黒の魔術師

5.冥界の魔戦士

6.天と地の戦い


エレニア記(スニーカー文庫)

1.ダイアモンドの玉座(上)

2.ダイアモンドの玉座(下)

3.ルビーの騎士

4.サファイアの薔薇(上)

5.サファイアの薔薇(下)


エレニア記(新装版:ハヤカワ文庫FT)

1.眠れる女王

2.水晶の秘術

3.四つの騎士団

4.永遠の怪物

5.聖都への旅路

6.神々の約束



うん、原題が

THE DIAMOND THRONE

THE RUBY KNIGHT

THE SAPPHIRE ROSE

DOMES OF FIRE

THE SHINING ONE

THE HIDDEN CITY

なんだけど、なんでハヤカワはへんてこりんな邦題つけるかな。あと角川スニーカー文庫。分冊するのか1冊で出すのか統一せいや。「ルビーの騎士」は分冊してないから分厚くて、「ダイアモンドの玉座・上下」を合わせたよりも厚かった記憶があるぞ。



本作品はC教みたいな一神教の国の中年騎士が、若き女王のために奮戦する物語。ベルガリアード物語同様に、固定的なキャラクター同士の掛け合いが楽しめる。登場人物はだいたいみんな一癖も二癖も持っていて、キャラが立っている。セリフで誰の発言か容易に分かるレベル。邦題では「聖騎士」となっているが、角川スニーカー文庫版の「教会騎士」という方が意味合いがあっている気がする。聖騎士(Paladin?)という何か特別な響きと地位を感じさせる単語ではなく、教会に属する修道士を兼ねた普通の(物語的には能力は上澄みに属しているが)騎士の冒険譚だと思う。


あと、教会に属していながら割と世俗的な言動をするので、「ファリスの神官戦士」のロールプレイの参考にはなると思う。なんせSW TRPGリプレイの影響か、日本人の気質か、ファリスの信者がちょっとでも俗な発言すると茶化されるような風潮あったからな。



閑話休題。

ストーリー的には、毒を盛られ瀕死の女王(魔法で状態固定済み、なお、時間経過で魔法の生贄として術者が順に死んでいく)を救うための方法の探索を経て、陰謀の黒幕との決着へ、という王道ストーリー。変に拗れる描写もなく、ストレスなく読める文章。あと繰り返しになるけど、会話が軽妙かつ小粋なジョーク満載で、くすりと笑えることが多い。


ベルガリアードの方は、少年の冒険譚で最後は王様になってめでたしめでたしな話だけど、エレニア記の方は中年騎士が使命を果たす冒険譚って感じかな。



相変わらず感想になってないけど。

ナーロッパ小説が好きな方には、ぜひ一度読んでみて欲しい。

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