soif
石村まい
soif
食虫花 しずかに愛を話すときあなたは窓を見たりはしない
空耳の空をさまよう飛行機にあふれさせたい晩年の貝
開閉のむずかしいこと 六月の
万華鏡をばらばらにするさびしさはあなたが獏を曳いてきたから
ふうん、と茶葉がひらいてからずっとその日を淡くする虹の雨
蜂蜜の冷えは白へと凝固して壺のかたちにみな老いてゆく
四季を追う人差し指に刃はつづき、ブラータチーズのなめらかな破裂
くちびるを氷に濡らすふたしかさだった星座を数えあうのは
うまれたての珊瑚の声をひきとめる胸にあまねく天国の塵
裸足なら呼べるとおもう地底湖がふたりの島になるための火を
soif 石村まい @mainbun
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます