第6話 ただ運命に弄ばれたままでしかない

  「予告しておこう~?」ぽつりと声を上げた秘書を、見上げるシルエットは、軽く右手の人差し指をかざし、世界の全てを楽しむ、「あとでね、ぼくが刻み付けてやるんだよ?」小首を傾げるシルエットは、可愛いアピールし、横顔を初老の男性に向く、「恐怖と言う二文字を役者さんたちの心にね~?」


  左手を小さな胸元に当てるシルエットは、話に見開かされる初老の男性を見つめる、「ちょっと頭が残念な奴でも分かる、」軽く小さな両足で、携帯画面にある利佳の写真を、小刻みに踏むシルエットは、興奮気味となる演出でも、世界に向く、「すごく!」両手を強く握るシルエットは、猛然と両手をかざす、「すごく!」体がシルエットが、上げるヒステリックに、尖る声に絶句し、背中が緊張と不安に焼かれる秘書。


  「痛いことを残酷なことを~」左手を腰に当てるシルエットの話を、ぼんやりと聞き、横目で秘書に一瞥する初老の男性、彼のネットワークは、まだ直ってないのかと、緊張に満たされる現在に、虚しくなり、ごくりと固唾を飲み込む初老の男性は、秘書の急いでと、右手でタブレットを抱え、左手の人差し指をタブレットに強めに突く現在に、歯ぎしりする。


  「地獄よりずっとえげつないことを人々の目に焼き付けてやるのさ~ぼくは、」甘える口調と、これ以上の無い恐怖に満ち溢れ内容を語るシルエットを、気にする事無く急いでネットワークの修復具合を、確かめる秘書は、相手には一体何ものなのだよと、脳内がプレッシャーに、押し潰されて予感をする彼は、必死に思うが儘に従わしないタブレットを握りしめ。


  「救いのチャンスを狙うため、」まったりと宙を舞るシルエットは、目線を引かれる人々を、丁寧に見下ろし、足を組む、「きみたちを利用するつもりだよ?」急いでシルエットの姿を、消したいと切に思う秘書は、建物の中にいる他の人と、連絡がつけない現在に、絶望を覚え、大きな声を上げ、「お前は何を言う!」ネットワークが既に使い物に、ならないのを身を持って知らされ、シルエットが踏む携帯電話に一瞥した秘書は、切羽詰まった声を上げたままで、猛然と話の矛を初老の男性に向く、「彼は何方を知ってるのか!」

  

  「分かってるよそんぐらいは~」左手で小さな唇を、押さえるシルエットは、可笑しく笑い、「何せ神様だからね?」まったりと語るシルエットを見下ろす初老の男性は、相手は相当手強いハッカーだと思い、シルエットに資料を盗まれたりしないのかと、不安になる。


  「それでもこの態度を改めないのは、」彼の疑問を、確実に、そしてピンポイントに、読み取れるのだと、素直に知らせる秘書の顔を、見つめるシルエットは、相手の嘲り、ニヤリと右側の口元を上げ、「どうしてって言いたいのかな?」


  まったりとタブレットから、浮くシルエットに、心を見られるのではないかと不安になる秘書は、汗ばむ額から頬に沿って、落ちる汗を拭き、急いで言う、「お前は…」


  「一体…」突然、ぽつりと自身の唇から零れて言葉に、左側の眉毛を跳ねらされ、話を補足される秘書を、気にすることなく、シルエットには一体何を、考えるかなと、ぼんやりと思い、総統府をここまでにする相手は、なかなかの逸材と、素直に考える初老の男性は、勧誘でもしてみるべきなんじゃないのかなと、鼻翼に力を込めた。


  「つまりね、きみたちは眼中にいないんだってわけよ。」シルエットが上げた、傲慢な言葉に左側の眉毛を上げる初老の男性と、彼に似た状態で、驚愕に表情を支配される秘書を、じっくりと見るシルエットは、二人を嘲笑う、「一応最初に声を掛けてたのはきみたちなんだぞ?」


  「うん?」シルエットが口にした、訳のわからない話に困らされ、ただのハッカーであるはずの相手には、一つのトップクラスの場所を、敵に回した結果は、どうなるのかをまだ上手く知れない相手に、歯ぎしりしたいと言う考えを、強いられ、相手の話を、上手く理解出来ずにいる秘書は、戸惑う声を上げ、ぱちくりする。


  「今からぼくがすることは、」左手を胸元に当てるシルエットは、迷わずに右手の人差し指で初老の男性を指差し、「きみたちに己自体が余計だって事を、」横目で初老の男性隣りまで、歩いた秘書の顔を見るシルエットは、ニヤリと口元を強く上げる、「分からせてやるんだよ~?」シルエットを操る人は、一体何がしたいのかと考える初老の男性は、戸惑いに脳内をやられ、眉間にある皺が、ますます深まる。


  左手の人差し指を頬に当て、横目で二人を挑発するシルエット、「どうしたらいいのか分からない大統領さん~?」軽く渇いた唇を噛み、携帯電話の隣りにあるコーヒーを、飲む気になれない初老の男性は、シルエットに、飽きれ、利佳の写真に戻り、写真にある彼女の体を動かせる相手に、見開かされる初老の男性は、訝しげに呟く、「最近の技術じゃここまで辿り着けないはずだが…」シルエットのまったりとする姿と、自分たちといっぱい話をして来たのに、まだ消滅されない事に、驚かされる初老の男性は、本当の思いを声に乗せた、「これは逸材なのかもしれないな…」

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