第5話 何をしたらいいのかも分からないぼく

  ごくりと固唾を飲み込み、左手をひんやりとしたドアに付け、必死に己の責務を果たしていかないと、まったりと不安を隠す秘書の、腕を組む現在に一瞥する矮小な男性、「総統府の全てのデバイスが使えなくなったのです!」前のめりとなった自身の話に絶句され、上手く返事を、紡げない二人に、歯がゆい感情を強いられ、急いで背筋を伸ばす彼は、お互いの顔を見つめる二人の返事を、待つのだと、不安に抱かれる胸に、強く言い聞かせる。


  息遣いが荒くなるせいで、体が起伏する警備員の、返事を待つ姿勢に、目を細める初老の男性は、ゆっくりと視線を携帯画面に立ったシルエットの姿に向け、軽く歯を噛み、シルエットが神だと名乗ったことに飽きれ、横目でシルエットを見て、蔑む、「君はハッカーみたいなものかな?」軽く顎を引き、培ってきた知識の中で、一番今の現象に説明を、つける初老の男性、「神様を気取る若者といったところかな。」


  軽くシルエットに向け、右手を伸ばしす初老の男性は、シルエットの体を、退かすように軽く右手の人差し指で、シルエットの華奢な体に触れ、忽然、右手の人差し指がいとも簡単にシルエットの体を、通る現在に微かな安心感を覚える彼は、シルエットの体を睨み、怒りを堪える、「私の娘の顔にいたずらしたことに後悔させるぞ。」


  ゆっくりと背筋を伸ばし、緊張し、息遣いが荒くなる警備員に一瞥する初老の男性は、神様が急になんの前触れもなく、訪れるはずもなかろうよと思う、「君は去るといい、」初老の男性の冷静沈着なる声に、見開かされ、彼にはシルエットに何かしらの対策を、思いついたのではないかと考える秘書。


  自分に尊敬する眼差しを、向く秘書を気にする事なく、軽く右手を上げた初老の男性は、警備員を見つめ、緊張に、苛まれる彼に、安心させ、「後は私が片付けるさ。」初老の男性の覇気に満ちる一言に、威厳を感じる警備員は、ごくりと固唾を飲み込み、急いで二人に一礼し、大慌てで左手で白いのドアノブを握り、迷わずに会議室から立ち去る。


  ”カター”疾風の如く自分らのもとから去り、ドアから聞こえる、控えめの音に目を細める秘書は、シルエットには、一体何を考えるかなと、強く不安なる思いを抱く彼、「どうして…」初老の男性の考えが分かるように思え、入れたコーヒーに目を向け、軽く顎を擦る秘書は呟き、「この施設のネットワークそんな簡単に破れるはず無いのに…!」心臓の音が耳元で叫んで、体を殴りを堪え、懐に手を伸ばし、タブレットを持ち出す秘書。


  ”ドクンー”「なっ…」否応なしに己の胸の奥を、千切るシルエットの、先読みしたようにしか、思えないで、無言で顔を見上げる現在に、眉毛を跳ね上げられる秘書は、同じ絶句され、一体どうしたらいいのだろうかと、困惑気味となる初老の男性のごくりと、喉元を起伏させる現在に震える視線を向けてく。


  「うふふ~」タブレットの上で、立つ自分に、眉毛を上げられる秘書のあんぐり口を開け、一体どうしたらいいのかだなんて、綺麗さっぱりに理解不能となるのに、愉悦を感じ、両手を握り、顎に当てるシルエットは、嬉々とした声を上げる、「慌てない慌てない、」


  左手を腰に付け、右手を外側に振るシルエットは、一挙手一投足に注目する、赤いショートカットをしていた男性に合わせた、阿保みたいにあんぐり口を、開ける橙色の髪をしていた男性の、彼の隣りにいる深い緑色の髪の男性と肩を組み、楽しく上げてたピースを下ろす姿勢に悲憤を感じ、三人が着こなす幼い女の子が地べたで倒れ込む姿をプリントする写真に目を細め、屑を大掃除する時が来たと笑う、「きみたちモブはもうすぐこの世界とはおさらばするのよ、」ニヤリと右側の口元を上げ、真っ白な歯を初老の男性に見せるシルエットは、自身への敵意を包み隠さずに、剥き出し、歯を噛み締める彼に笑う、「どれだけ慌てふためようと~」面白い秘書のもとから、引くように、己への不安に泣かされて現在を見上げ、軽く首を左右に振らすシルエット、「意味がないんだって。」


  眉間に皺寄せ、睨む初老の男性から、醸し出す無言のプレッシャーを、受け流すように、平然と声を上げたシルエットは、彼らを嘲る、「せいぜいそれっぽい雰囲気を醸し出してね。」まったりと右手を下し、首を前に出すシルエットは、あからさまに、二人を威嚇する現在に、見開かされる秘書を、気にすることなく、歯を噛み締め、平然を装う初老の男性を見上げる、「それぐらいしか用がないんだから。」


  「何なんだ…」生意気な事をばっかり言うシルエットに、苛立ちを覚え、歯ぎしりし、見たことのない現象を、目の当たりにするせいで、シルエットの自分たちを、挑発する言葉に心臓を鷲掴みにされる感触に、喉が詰まる秘書は、ぽつりと不安に、支配される声を零する、「こいつは一体…」

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