第2話 生死巡礼華麗僧死

生と死

どちらの方が大切か

どちらが先なのか

これは鶏と卵どっちが先なのかに近い

卵から成長し鶏が生まれる

だが鶏から卵は出てくる

どっちの方が先で

どっちの方が後なのか

生と死はどっちか

生まれて死ぬのか

死んで生まれるのか

考えたことは無いだろうか

産まれる前は

産まれる前は死んでいたのか

死んだから生まれたのか

死と生は巡礼循環しているのか

それとも死で止まり

魂は死の後消えているのか

人間は死んだ後冷たくなり

重さを測ると数グラム軽くなっているらしい

それは魂が抜けているのか

そうなると魂は数グラムという軽さなのか

その数グラムは水分か

生気という名の魂だと言われている

その真相は誰も知らない

魂というのはなんという色をしているのか

どういう色をしているのか

どんな形をしているのか

まあそんなこと誰も知らないし

分からないし分かりたくもないだろう

人の死後は誰も知らない

知るはずもない

我々が居る所に死はあらず

死がある所に我々はあらず

私たちが在る所に答えは無い

科学者の中で自死を選んだ者は

我々が居ない所に在るものが知りたかった

ただそれだけだったのかもしれない

死というものは突然来る

死とは隣り合わせである

いつ隣に車が来るか

いつ高い場所から堕ちるか

いつ病気に見舞われるか

いつそこらで撃たれるか刺されるか

分からないものである

それが普通で

それが生である

そうでなければ

人は生きようとも思わないだろう

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