第12話 心のコミュニケーション

音楽の都ウィーン。私も観光したことがあるが、町中にクラッシクが流れ、馬車が往来し、欧州貴族の生活に触れることができる。


第41作目 『男はつらいよ 寅次郎心の旅路』。

マドンナ 竹下景子

ゲスト 淡路恵子 柄本明

シリーズ唯一の海外ロケだと思う


サラリーマン・坂口(柄本明)が自殺しようと線路に横たわっていた。寅次郎は、義侠心で優しく諭す。坂口は寅次郎を心底慕ってしまう。ウィーンを湯布院と聞き違え、珍道中決行。寅次郎は、慣れない海外・通じない言語にいつもの調子が出ない。日本人二人と接する環境になり、復活する。坂口は舞踏会で知り合った現地女性とほのかな恋を楽しむ。


寅さん、ありがとう。

通じる訳の無い日本語でも、ちゃんと良い人という心は通じていたよ。


「故郷の塊みたいな人」

故郷を想い、ドナウ川のほとりで、『大利根月夜』を口ずさむ演出はお見事。

室生犀星の詩「小景異情」を思い出す。ふるさとは 遠きにありて 思ふもの


寅さんにとったら、ドナウも江戸川も同じ。人間としての、心のコミュニケーションを教えてくれたね。

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