第3話 甘えたがりの少女
同棲(?)が始まってから、早1ヶ月。
玲の学校での振る舞いはいたって普通だった。
いじめられることもなく、同棲のことを言いふらすこともなく。
天野はとてもいい子だった。素直にそう思った。
ただ、この1ヶ月のうちに変わったことが一つ。
「叶多〜♪おかえり〜♡」
と、このように帰ってくると甘えた声で
抱きついてくることが日課になっている。
玲は僕と違って部活に入っていないから、
玲が先に帰っているのがほとんどだ
「ただいま、玲。一旦離れてくれないか?」
「はぁい」
天野は名残惜しそうに離れる。
帰ってきて早々に抱きつかれるなんて
全世界の男子からしたら羨ましいだろうが
意外にもうっとうしいのである。
「ねぇ叶多〜、晩御飯にしようよ〜」
「もうそんな時間か、待ってて、作るから。」
「はーい、食器準備して待ってるね~」
今日の晩御飯は生姜焼きだ。
意外にも玲はこういうのが好きらしい。
「まだ〜?」
「今作り始めたところでしょうが。」
「むぅ〜、早く〜」
と玲は待てないのである。
◇
「ほら、できたよ。」
「待ってました〜!」
と言ってなぜが抱きついてくる。
「…………なんで抱きついてくるの。」
「甘えたいから!」
「素直だな!!おい!!」
「えへへ〜、いいでしょ?」
「まったく……早く食べないと冷めちゃうよ。」
玲を引き剥がし、席に着く
「「いただきまーす」」
「ん!美味しい!!」
「うん、我ながらいい出来だ。」
僕と玲は生姜焼きを口に運び
お互いに感想を述べる。
晩御飯を食べ終えてから玲が言い出す。
「ねぇねぇ、叶多。私の過去とか気にならないの?」
「ん〜、玲のトラウマを掘り返したくないからいいかな」
「そっか……ありがとう。でも、話すよ。」
そうして、玲の過去の話を聞くことになった。
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