第Ⅰ章 第23話
「それで・・・治癒をしても良いでしょうか?翠桜様」
再度、声の主は優しく聞いた。
「は・・・はい」
私は声の主にそう答えた。
暫くすると「無事に治りましたよ、翠桜様」
声の主はそう言い、私を起こしてくれた。
「あ・・・ありがとうございます」
私は声の主にお礼を言った。
「いえ、私にお礼など不要ですよ、翠桜様」
声の主は優しくそう答えた。
さっきまで傷のせいで失血していたから意識も朦朧としていたが今は意識は徐々に戻って来た。
戻って来た意識で見た声の主は最近、私の見る夢の中で見た、髪は女性の様に長く美しい髪で髪の色も瞳の色も宝石を彷彿させる様な綺麗なエメラルドグリーンの男性と容姿が似ていたのだ。
「貴方は・・・?何故、私の名前を知って・・・いるんですか?」
私はそう聞いた。
「そうですね・・・。私の事も、彼等の事も後で話す積もりですが自己紹介して置かないといけないですね。
私は宝石執事であり、宝石騎士の一人、エメラルドと申します。
私が翠桜様の事を知っていたのは翠桜様にも心当たりがあったのでは?」
エメラルドグリーンの瞳と髪を持つ男性はエメラルドと名乗り、そう聞いた。
確かに私には彼の事を知っていたのは心当たりがある。
私が最近、夢に見る三人の燕尾服を着ていた人物の夢を見ていたからだ。
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