第22話 登校⑦
葵と帰るの久しぶりだな、休む前はタイミングがあった時一緒に帰ったりしてたけど休んでからは当然会ってないからな。
「あれ、莉央この道曲がるんじゃないの?」
「あー病院から近いっていう理由で親戚の家に泊まらせてもらってるんだよね」
「そうなんだ、じゃあ私とまだ途中まで一緒なんだ!」
「うん、しばらくはそうだね」
「やっぱりまだ本調子じゃないの?」
「いや、ある程度は大丈夫だよ保険は大事でしょ」
「そうだね」
その後は俺が居なかった間の話とか葵の部活の話を聞いたりして気づいたら葵の家の前に着いた。
「わざわざ家までありがとうね」
「俺も近いから大丈夫だよ、じゃまた明日」
「うんまた明日...」
葵の家から10分あっという間に志保さんの家に着いた。
「おかえり!」
ギュ
「ただいま...です」
「そこは敬語じゃなくていいの♡」
「ただいま...」
「はいよろしい、ん?何か制服からいい匂いするんだけどまさか女の子とくっついたりしてないよね!?」
「してませんよ、たまたま帰り道一緒で途中まで帰ってました」
「ホントだよね?私捨てられないよね?」
子犬みたいな顔して言わないで欲しい、可愛すぎて抱きしめたくなる、いや抱きしめてるけどもっと抱きしめたくなるんですけど。
「捨てませんし僕には志保さんしか居ませんよ助けてくれたあの日から」
「...」
「あ、今の話なしでっ!」
つい思ったことを言ってしまった、クソ恥ずかしい映画のセリフかよ、ほんとに死にたくなってきた。
「良かった」
「え?なんで泣いてるんですか!」
「ごめんね、ちょっと嬉しくて今すぐ結婚しよう莉央くん♡」
「それは遠慮します」
「え〜なんで〜やっぱり私の事嫌いなんだ〜」
「違いますって、ほらまだ年齢足りませんし」
「まぁたしかに、じゃあ婚姻届に書くだけ書いておいて!明日印刷してくるから!」
「え?ちょっと気が早くないですか!?」
「はい、ご飯食べるよ莉央くん♡いっぱいあーんしてあげるからね♡」
やっぱり人の話聞いてないよね!?
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