第2話

僕は、この時間が好きだ。


一人で、水面を見つめるこの時間が。


自分が普通の人とは違うこともさっぱりと忘れて、


温かい湯船に浸かりながら夢の世界を繰り広げるこの時間が。


僕は、学校が嫌いだ。


人の欲と、裏切りと、人間の裏が渦巻いているから。


そういうところを見るたびに、こめかみの奥がキリキリする。


そして2つ目。僕は、耳がいい。


人の顔が見えないぶん、


人の声や、スタイル、その人の持っているものなどで、


誰なのかを判断しないといけないから。


こうやって、一つ一つ、自分について確認していく。


そうでもしないと、「じぶん」が誰なのかわからなくなって、


めちゃくちゃになってしまう。


だから、こうする。


だから、こうしている。


これもそうだ。


自分の行動一つ一つに、理由をつけていく。


じゃないと、生きている意味を見失う。


「君の行動はあってるのかい?」


その質問に、自分が行き詰まってしまわないように。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る