花火よりキレイ?

 オレは決めた‼︎

 

 男の一大決心‼︎

 

 オレはしっかりとまっすぐに、柚芽那をみて言った。

 

 

「なぁ柚芽那、オレたちはこのまま付き合った方がいいんじゃないかな?」

 って。

 

 そしたら柚芽那は、

「…ダメだよ。別れちゃったらどうするのよ⁉︎」

 って、目を見開いた。

 

 柚芽那の髪飾りがキラキラしながら、ゆらゆらした。

 

 柚芽那の髪飾りが柚芽那の心のように揺れるので、オレは心を静めるように髪飾りにそっと優しく触れて、

「それは、ない。もしそうなりそうになったら、オレが絶対に離れないから」

 と、柚芽那をなだめて抱きしめた。

 

 だって…柚芽那の未来の旦那さんに、こんにちはーって挨拶することを考えたら…そんなこと想像するくらいなら、多少の揉め事なんて乗り切れそうな気がしてならない。

 

 というか、乗り切れられるっ‼︎

 

「だから行こう‼︎お祭りに」

「え、う、うん」

 

 柚芽那の手をひいて、お祭りへと向かった。

 

 

 オレはもう迷わない。

 

 柚芽那の手をしっかり握って、歩きながら心に誓った。

 

 もう、心のカーテンしめません‼︎って。

 

 

 あの…なんだっけな…

 なんだか名前は…知らないけど、とにかくカーテンを束ねるやつでカーテンをきっちりと、とじればいいのさ。

 

 

 かわいいおしゃれなやつでさ。

 

 そうだな、柚芽那がしている髪飾りみたいなやつがいいかな!

 

 心のカーテンを無理矢理ギューだと、心がギャーだから、それをゆるくおしゃれ〜にくくるのさ。

 

 

 そんな心のインテリアがいい感じに整ったら、真っ暗だった夜空に花火がドーンと上がった。

 

 

 おぉ、オレの柚芽那への好きが夜空に溢れた感がある‼︎

 

 

 

 

 その綺麗な花火を見た瞬間、オレは柚芽那の手をしっかり握りなおした。

 

 柚芽那が…

 

 柚芽那がここにいてくれてよかった。

 

 オレと手を繋いでくれてよかった。

 

 柚芽那、大好きだよって心で改めて思った。

 あ、そうだ!

 花火が見える絶景の場所があるんだった。

 

 

「柚芽那、いい場所あるんだ。行こう」

「え、うん。」

 

 柚芽那は、オレを信じてついてきてくれる。

 

 そんな柚芽那をオレは、花火の見える丘まで手をひいた。

 

 

 ひとけのない見晴らしのいい丘。

 

 いつもよりもおしゃれしている柚芽那。

 

 かわいい髪型に浴衣姿。

 

 オレはこの姿を一生忘れない。

 

 

「柚芽那、ずっと待たせてごめんね。大好きだよ」

「うん、わたしも大好き」

 

 花火がキラキラ夜空に舞うなか、オレたちは誓いのキスをした。

 

 

 永遠に一緒にいようねって♡

 

 

 これからオレたちは、ケンカもするかもしれない。

 

 でも、それ以上に楽しいことが勝る気がしてならない。

 

 もっと早くに気づくべきだったな。

 

 

 花火をみる柚芽那は、とても美しい。

 

 

 花火ってキレイだけど、柚芽那はそれ以上にキレイだなぁ。

 

 

 そういえば…

 

 花火よりキレイな人に贈る結婚指輪って…どんなんだろう?

 

 やっぱり高くてキラキラしたやつじゃないとだよね?

 

 

 …

 

 

 恋も勉強も頑張らなきゃだ!

 

 これからは、色々忙しくなりそうだ!

 

 いい意味でね♡

 

 

 

 おしまい♡

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幼馴染が告白されたけど保留っていうから友達からって言えばってアドバイスしてしまいました 猫の集会 @2066-

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