第3話 ギルド経営改革!チートじゃないけどできる女

街の冒険者ギルドは、名ばかりの「英雄たち」の集まりだった。


 だが、その実態は──

 雑用は山積み、書類は山のように溜まり、ギルドの運営は迷走していた。


「これじゃ、誰も長く続かないわけだ……」


 私は資料をめくりながら、ため息をついた。


 だが、ここで黙っているわけにはいかない。


「まずは、仕事の流れを整理しましょう。無駄な工程が多すぎます」


 受付嬢と冒険者リーダーに声をかけ、現状の問題点を洗い出す。


 会議を重ね、役割分担を明確化し、報告書のフォーマットも一新。


 もちろん、前世のパワポ資料作りのスキルは大活躍だ。


「ほら、こうすれば誰でも迷わず仕事ができるでしょう?」


 ギルドメンバーの表情が少しずつ変わっていく。


「ナオミアさんのおかげで、ギルドが生き返った気がする!」


 新入りの冒険者が笑顔で言った。


 だが、そんな中、街の裏では黒い影が動いているらしい──。


「楽にはさせてくれないってわけか」


 私は軽く拳を握りしめた。


「さあ、仕事も恋も、全力でやるわよ!」

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