第3話 人間の脳は現代社会にあうように最適化されていない

 人間は生に快楽、それとと死に苦痛と恐怖がともなければとっくに滅んでいる。


 昔何かで見た言葉なんですがまあそうだよねとは思います。


 しかし、人間は何かを“期待するだけ”でも快楽を得ることがわかっています。


 このあたりは”脳は主語を理解できない”から起こることではあるんですが、人間は自分や他人が言っていることだけではなく、想像したことと現実の体験も区別できないんですね。


 実はドーパミンの仕業で、実際に行動せずに想像したり文章を読んだりしただけでも、脳は達成感や幸福感をもたらされてしまうんですね


 ドーパミンは期待と報酬の予測誤差を脳に伝える物質だそうで、報酬そのものより期待によって活発化する。


 ドーパミンやそれに類似した物質はホヤや昆虫などの神経系が発達した生物はみな持っているらしいのですが生物は結果ではなく、期待と可能性への反応でドーパミンが出る。


 このあたりは食べ物をえるために必要な機能だったんでしょう。


 しかし、現代の日本ではマズローの欲求の生理的欲求と安全の欲求は通常の環境では満たせてしまいます。


 なのに、それらが満たされないのが普通だった長い期間と同様な働きのしかたをする人間の脳はバグに近い挙動をしてしまうというわけですね。


 ある意味自分はなぜ生きているのだろうとか考えてる余裕がない方が生きるのは楽だったのかもしれません。

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