第4話「仕組まれた“モノ”」episode2
*新入生‥‥なはずだ
僕は受験期を終え、家から少し離れた公立高校へと進学した。僕はふと考えてしまった。
「あいつなら何処に行っただろうか。」
この春から高校1年生として過ごすにだが、知ってる人はいるも友達は違う高校であるためここにはいない。
わかっていたことだ。これからのことも大体が予想が付く。‘親友を死なせた新入生’としてまず名が広まる。現実は僕を受け入れてはくれない。そして、事実を受け入れてくれる人もここにはいない。ついに僕は孤独というものになってしまった。その孤独から始まる僕の高校生としてのスタートの合図である入学式が始まった。
「新入生の皆さんご入学おめでとうございます。あなた達が我が校へてって言って言って言って言って入学してくるのを我々教員、そして先輩である2、3年生の生徒一同楽しみに待っていました。我が校では個人の意見の尊重を重視しており、生徒や教員の一人一人の意見を大事にしています。これから学習内容が難しくなっていきますが、進学そして卒業を目指して頑張ったください。」
長かった校長の話が終わった。ここで次のプログラムが読まれた。
『次は生徒会から新入生に向けての言葉です』
生徒会・・・・。面倒くさそうだからできれば近づきたくないと思いつつ話を聞いた。
「新入生の皆さんご入学おめでとうございます。私は本校の生徒会長の卯月雛です。そして隣が副会長の藤野湊人です。僕たち生徒会は普段は地域のボランティア活動に参加したり、校則について話し合ったりしています。普段は四人で活動しているのですが書記の二人が欠席のため現在二人だけ立っています。・・・・」
こっちはもっと長かった。そうしてまた、アナウンスが入った。『次は校歌斉唱です。みなさんご起立ください』
校歌斉唱が終わり、こうして長かった集会のような入学式が幕を閉じ、僕ら新入生の教室案内が始まった。
*gate open
教室へ案内される途中、生徒会の二人からすれ違いぎわに変なことを言われた。「大事な話があるの。生徒会室もどうせ案内されるだろうから放課後に来て」と言われた。「ほんの一瞬なのによくこんなに言えるな」と変なことを思いながらも案内された教室へ入った。この高校は学年は数字のままで組はアルファベットらしく僕のいるこの教室は1-Cである。こんな感じで呑気に過ごしていたら下校の時刻だ。といっても僕らだけだし、なんなら孤独の僕には下校時刻なんぞあんまりである。まさに青春お手上げ勢というものだろうか。しかし、放課後までどうやって時間を潰そうか。さっきの集会での話で今日みたいな日の放課後は13:00であるらしく、現在は11:47である。
*暇潰しキラー
「暇だし、あそこに行って帰ってくればそのぐらいの時間にはなるか」と思いとある場所へと向かった。
15分後、予想よりもかなり近かった。ここはなんの変哲のないごく普通のスーパーマーケットである。150円ほどのジュースと合計394円のスナック菓子を買った。そして店を出てから10分ほどまた歩いた。
「目的地到着…。疲れた…。」ここは山本寺公園内にある僕たちのご先祖様がいる墓地である。僕はご先祖様に進学できたことを報告し、二列前の一番新しい墓石へと少し歩いた。そして、先程買ったスナック菓子とジュースを供え線香を炊いて線香を立てる入れ物にそっと立てておいた。そして一歩下がって合掌し目を瞑って頭を少し傾けた。
「高校はどうだ?お前やっていけそうになくて孤独じゃないのかw?まぁ、俺には覗くしかできないけどな…。とにかく俺の分まで生きれ!そして今を楽しんでこいよ!」と変なことを言われた。さっきの供えた物のレシートを見せつけてやろうと思ったけど可哀想なのでやめてやった。
「あなたって時間を守らないタイプの人間なの?」
といきなり後ろから失礼なことを言われた。
*だる絡みもしくは完全な煽り
「あっ……。すいません。間に合うと思ってまして。で何の御用でしょうか卯月雛さん」
「あら、名前覚えてくれたのね?新人にしてはやるじゃないw」
この人と喋ってるとすっごいイライラしてくる。それはさておき「雛さんここ墓地だよ?アレを話すには絶対にここじゃないでしょ。」
「そうね。元といえば霧宮楓くんあなたが生徒会室に来ないのが悪いのよ?わかってる?」
知らんわそんなの。放課後13:00からだろお前ら…ってか名前まで知ってんのかよ‼︎僕はまた心の中でこんなことを言った。するとなぜか聞いてたかのように、
「放課後は君らと同じ11:50分くらいからだったよ。あと、その言い方は人前ではやめなよ?今日から高校生なんだからさ。」
「すみません。湊人先輩っていうか僕の心の叫び(?)聞こえてたんですか?」
「いや、‘’視た”だけだよ君の考えてることをね」
どういうことだ?意味がわからない。
「ここじゃあれだしってさっきも言ったけど移動しようか」
そして僕らはタクシーに乗って再び学校の生徒会室へ向かったのだった………。
誓言者と虚言者④ 〈完〉
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