欠片24.『ギャップ』
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【
(進行771Km 残り1959km)
3人は、地面に草が少し生えている程度の平地を馬車で移動していた。
荷台に座っている2人の声が『
「だ──か──ら──!!」
「昨日のノルマは達成してたろって!!」
「何が不満なんだよ!師匠!!」
「確かにノルマは達成していた……」
「が……その後。オマエは何をした?」
「…ッ、えっと〜…」
「まさか、バレてないなんて思っていないだろうな?」
「いや、その……。」
「サーチ。この件はしばらく許さん。」
その大声に慌ててユリニトが後ろを確認し、声をかけた。
『ちょっと、ちょっと〜、どうしたんですか?お二人とも〜』
『ケンカする仲じゃないでしょ〜?』
「フンッ。ケンカなどしょっちゅうしている」
「キサマが合流する前からな」
「ユリニト〜〜」
「アストラがいつもオレのことを責めるんだよ〜!」
「今回はそれとこれとは別だ!」
「ワタシの死活問題に関わる。」
《え》
その言葉にユリニトは表情を変えた。
《あ、あの普段から恐ろしい彼女が、死活するほどの問題とは……一体なんだんだ…!?》
《サーチくん…。キミは一体……どんなことを彼女にしたというんだ…??》
『えっ〜と〜…ちなみにその問題とは〜…』
『どんなことだったんです〜…?』
恐る恐る確認したユリニトの言葉に、返ってきたのは衝撃の返事だった。
「サーチがワタシの"
《!!!!!》
《えぇぇぇぇ〜!!?それだけ〜!!?》
《木苺って、暖色系の色をした甘酸っぱい小さな果物のことだよ?》
《そんなものを食べられたからって……》
ユリニトはアストラを見る。
《うそ〜〜!!?》
《あの無表情な彼女があんな哀しそうな顔を!?》
《とてもじゃないが信じられない。てか面白すぎて声出そう……ア〜ッハハハ!》
《フフフッ……。ハハハッ〜!!これは意外すぎて面白い〜あの──『
『…プフ……。えっと、その〜アストラさん〜』
『今度ボクが採っておきますから〜、ね?』
『サーチくんも、もう反省していそうですし…今日のところは許してあげましょうよ〜』
その言葉を聞いてもアストラの怒りは治ることはなく、その怒りは鍛錬という形で取り繕うこととなる。
「おい。キサマ!今すぐ馬車を止めろ」
『へ?』
「今からサーチを"ボコボコ"にする」
「もちろん。鍛錬としてだ」
それを聞いたサーチは
「ぇえっ……ちょっと待ってくれ…!」
その言葉を遮るように『"ギロッ"!!』っと、アストラの視線がサーチの体を貫く。
「ま、待ってくださいよ〜アストラ様!お師匠様〜!!」
「いいから黙ってついて来い!」
「イ〜〜ヤァァァ"ァ"ァ"ア"〜〜〜!!!」
そうして、突然の手合わせが始まったのであった。
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