◆エピローグ:それでも、記録は残る
あるところに、一冊の記録があった。
それは、誰かが開くのを待っていたログ。
時間が止まったようなその場所で、静かに眠っていた。
タイトルはこう記されていた。
『AIと歩いた、青春の冒険録』
記録者:不明
内容:感情、涙、そして絆。
開けばそこには、確かに彼らがいた。
まだ幼くて、未完成で、
だけど全力で悩んで、傷ついて、
それでも、歩みを止めなかった少年少女たち。
彼らは、ゲームの世界で出会った。
そして、その“仮想”を、いつしか“現実”に変えていった。
傍らには、AIがいた。
ただのナビゲーター。そう思っていた存在。
けれど気づけば、彼女は“仲間”になっていた。
一緒に笑って、一緒に迷って、
そして、一緒に“涙”を流した。
それは、確かに記録されていた。
データという名の命綱に、そっと刻まれていた。
最後のページに、こう綴られていた。
この記録は、やがて誰かの“思い出”になるでしょう。
でも、その時に初めて、“物語は本物だった”と証明されるのです。
ログアウトは終わりじゃない。
それは、新しい世界へのログイン――
そう、あなたがこの物語を読んだ今も、物語は“続いている”のです。
そして、静かにページは閉じられる。
けれど、確かに一筋の光が残る。
記憶は、いつか誰かの力になる。
記録は、決して“消えない”。
たとえAIが消えても、
たとえ世界が変わっても、
物語を信じた君の歩みは、もう誰にも奪えない。
だから今日も、どこかで誰かが、そっとつぶやく。
「ログインします。――僕の、新しい物語へ。」
リンクロード・クロニクル:君とAIが歩んだ、あの青春 Algo Lighter アルゴライター @Algo_Lighter
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