第3話 失ったモノ
──人殺し!!
──バケモノ!!
──死んでしまえ!!
──お前がいたから私達は!!
──お前なんかと旅なんかするんじゃなかった
──二度と顔を見せるな!!
『うわぁぁぁっ!!!はぁっ!!はぁっ!』
ひたすらに悪夢が繰り返されていたような
気がする、頭が痛い、、心臓もバクバクしている
俺はどれくらい気を失っていたんだろう
そしてここは病院?かなにかだろうか
白い空間、でも何も見当たらない
『やぁ、ようやくお目覚めだね、まずは呼吸を整えてリラックスして』
俺の顔をぐっとのぞき込んできた丸い眼鏡を
かけた白衣の医者?のような人物
『はぁ、、はぁ、、ふぅ……あんたは?』
『僕は、桐谷
所長と言ったところかな』
『レベリィ?そんな大手企業が俺に何の用がある?
それにここはどこなんだ?』
眼鏡をくいっと上にあげるような仕草をして
一息ついてから勝は言う。
『ここは、うちの会社の1室だよ
まぁ病室も兼ねてはいるんだけど……言いたい事は分かるかい?』
あぁ、当たり前だろう、レベリィと言えば
人のレベルを測定することを目的とした会社
俺達のようなダンジョン攻略隊のレベルを管理し
攻略隊がダンジョンに向かう前にレベル適正があるか測定する
あれば攻略隊、なければ調査隊に割り振られたりするわけで
いわゆる管理会社って感じだ。
『あぁ、大方俺のレベルが下がっている事
茜と護の行方の詳細の調査ってとこだろ?』
勝は、ふぅっと息を吐きニヤッとしながら
俺の目を見て言った。
『話が早くて助かるよ、是非詳細を知りたい
レベルが下がるだなんて聞いたこともない
あのダンジョンで君に何があったんだい?』
そして俺はあの時見た光景、モンスター、詳細を
出来るだけ細かく伝えた。
『ふむ、星空、悪魔、銀色のケルベロス、
そうか、分かった気がする』
『なにが分かった?』
唾をごくりと飲み込みまっすぐ俺を見ながら勝は
ゆっくりと口を開く
『君は…サタンを蘇らせてしまったのかもしれない』
──俺はまだこの時は知るはずもなかった
あの出来事がきっかけで世界の崩壊が
始まってしまう事に………──
レベル・リバース ラビル @sky-pivot
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