第6話「まずはカバーを着けないと」

キラキラ光り輝く金の斧と銀の斧!

ヒャクは撫でながら、うっとりしています。

「いくらで売れるかなあ。なあ、コリはどう思う?」


しかし、コリは冷たく、

「だけど売れるかな?」

「ええっ?どうして?」

「お前さあ、どう説明するの?池に落ちてたと?落とし物だろ?返さないと」

「あ…」

「良く考えないとダメだな。そもそもこの村にこれを買える奴いるか?いるとしたら街だろう」

「…」


「まずは、これにカッコいいカバーを着けなきゃな。危ないし」

コリは自分の大切な斧を見せました。

自作した牛革のカバーが、年月を重ね艶のある飴色になっています。


「とにかく、頼む、カバーを作ってくれ」

ヒャクは頭を下げました。

「分かった、分かった」

コリは頷きました。


ヒャクはクララにもう「金の斧と銀の斧を売って、楽しく生活して行こう」という話をしてしまったのです。


…いや、困った。頭を抱えるヒャクでした。


(第7話に続きます)


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