3

ダイニングにて…


菜津「じゃあ、ここからは強化合宿のお時間です」


優希「あれ、2人はどこ行った?」


怜悟「テニスしに行ったぞ?

次の教える役を賭けて」


優希「そういや言ってたな」


菜津「だいたい1時間で交代になるかなー」


優希「んで?なんの教科するんだ?」


菜津「2人の苦手教科は?」


優希「数学と物理」


怜悟「数学と物理と化学と歴史」


菜津「多いねー。

じゃあ数学からしよっか」


優希「へーい」


菜津「…あ、部屋に忘れ物したから先にこの過去問やっといて」


怜悟「いつのやつだ?」


菜津「去年のは渡したから、その前のかな」


優希「どんな人脈があるんだよ?」


菜津「乙女に秘密は多いのだ。

んじゃ、がんばれー」


怜悟「…行ったか。

なぁ優希、抜け出さね?」


優希「どこにだよ。

捕まって痛い目見るだけだろ」


怜悟「まあ、それもそうか。

じゃあわからん問題は相談しようぜ」


優希「それ、お前が得するだけだろ。

全体的に俺のほうが成績いいし」


怜悟「そうだよ、オレはどうせ劣等生だよ」


優希「そこまで言ってねえだろ」


怜悟「お前らがやさしいから言ってないだけでそう思ってんだろ?」


優希「そんな事ねえよ。

ヒスっても誰も得しねえぞ」


怜悟「じゃあオレの劣ってない所はどこだよ?」


優希「あ?めんどくさいな…俺より料理出来る所とか車運転出来る所とか彼女居る所とか?」


怜悟「彼女はこの前フラれたよ...」


優希「あ…すまん」


怜悟「…なぁ優希、とりあえず1発シバいてくんない?」


優希「あ?なんだよ気持ち悪い」


怜悟「さっきからなんかおかしい気がしてさ」


優希「確かにそうだな。

頭?頬?その他?パー?グー?」


怜悟「頬をパーで」


優希「わかった…いくぞ?」


パァン!


怜悟「いってぇ!

…よし、なんか憑き物落ちた気がする」


菜津「…何やってんの?」


――――――――――


しばらくして…


怜悟「…ここってどう解くんだった?」


菜津「あー、これはあの公式を当てはめて...」


光「やー、負けたー」


詩恵歌「…ぶい」


菜津「おかえりー。

やっと交代の時間か」


光「それよりなんか軽く作ってくんない?

小腹空いてきたよー」


詩恵歌「…ペコです」


優希「しゃーないな。

材料あるし、クレープでも作るか」


怜悟「オレも」


菜津「あんたはダメ。

まだ問題解けてないでしょうが」


――――――――――


軽食挟んで…


光「さぁて、今度は私が相手だー」


優希「チェンジで」


光「なにをー!」


怜悟「悪いけど言動が勉強できそうに見えない」


優希「仮に勉強出来ても教えるのは下手そう」


光「むぐぐー...。

なら、君らの得意科目とテストの点数はー?」


優希「え、んー…現代文が87点だったかな」


怜悟「地学83点」


光「ちょっと低いねー。

んじゃあ得意を伸ばしてみよー」


――――――――――

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