王国

第20話 帰還

「んで、、どうすんだ?」

二日酔いで部屋で倒れ込む者以外で会議を開く。

ここからは第2の戦い。

今回のこの成績をどう伝えるか、、

「信じてもらえるのか?」

「、、証拠品があれば、、」

と2つの魔人の目を出す。

「むぅ、、ただなぁ、、赤はともかく、、青を犠牲者ゼロっていうのは」

「、、、なら仕方ないな」

ともう一つ赤の目を出す。

これはゾンビロードになる前に倒した魔人(参照6話)の目だ。

「犠牲者は沢山出てしまった、、と言うことにしましょう」

実際は犠牲者0であるが、、そうもしないと信じて貰えないだろう。

「確かにそれでいけるが、、この猪は、、」

と積み上がった猪を指差す。

「これはいけます」

部分回収。

肉が吸い込まれる。

「そして出すことも可能です」

ポッと肉が出される。

「後はそのスキルだが、、とにかく収納スキルという事にしておいた方がいい」

「そうですね」

全員が頷いたのを確認し全ての猪を回収する。

「後3日は見ましょう。もう1度来られては困るので」

その2日後。情報部隊から猪達が別の食糧地帯を見つけたと情報が入った。

「じゃあ、、帰りましょう」

---

総勢120名。犠牲者0。

収穫

猪 417体

魔人 赤、青 各1体ずつ。(ダンジョン4つ)

その他ダンジョンエラーのモンスター 200体。

---

書いてみるが素晴らしい功績だ。

「後はお任せを」

---

総勢400名。犠牲者280名。生存120名。

収穫 

猪 417体

魔人(ダンジョン2つと共に出現)赤2体

詳細 ダンジョンが2つであったため弱体化されていた。

ダンジョンコア2つ。

---

「変更点は魔人の数、ダンジョンの数、兵の数です」

「わかった」

兵の数についてはギルド側で数を数えずとにかく送り出している事が分かっているので嘘だと伝わることは無いだろう。

後はこの秘密についてだが、、

「全員墓まで持って行こう。勿論ゾンビという秘密もな」

「おう!」

いやぁ、、暑いね!兵士の結束力は!

「にしても本当にいいのか?」

「勿論だ」

今回の件についての最貢献者は獣人のルークと表記した。

「でも一番はお前じゃないか」

「俺が有名になったらゾンビだってバレて死刑になるぞー」

「それは嫌だな、、」

死ぬ事はほとんど無いけど、、純粋、、パパ怖いよ、、

「それに、、犠牲者を0にして魔人を1体倒した、、それだけで十分だ!お前は

ここを強調してやれば、、

「俺一番!俺最強!」

ちょっと自分が弱いと凹んでいたその心を元に戻せる。

この子なら飴に釣られて誘拐されそう、、パパ怖い、、(謎)

「あっ、、」

進むと1つ城壁が見つかる。

大きい。中基地か。

「おい、、お前らなんで急に猪がいなくなったか知らないか?」

俺はこの目を知っている、、横取りしようとしている目、、

村で散々見ていた。

「それは、、」

と言いかけるルークの口を押さえ

「知りません、、現に私達がそんな数を倒せると?」

「はっ!そりゃそうだ!お前らは雑魚雑魚の雑魚だもんな」

痛い痛い、、歯を立てるなよ、、

「ふっ、、じゃあな。命が助かってよかったじゃねぇか」

その後も怪しげにこちらを見てくるがどこにも証拠品がなかったのを確認すると去っていった。

「はい、お疲れ」

「あいつ、、殺す」

毛が立っている。

「ルークは、、ちょっと感情を抑える力が必要だね」

「だって、、」

「どうせ褒められるのは俺たちなんだからさ」

俺も正直苛つきを覚えた、、

「本当、、一つランクが違うからってな、、」

後ろの方々からも殺気を感じる。

「さて、、見えてきましたよ」

そのまま町へ行ってから王都への魔法電車に乗り王国へ向かう。

---

あの後王国のギルドへ直行し、この事を伝えた。

事実確認の為に証拠品である猪の肉と魔人の目を2つ渡す。

「魔人は、、一旦鑑定をかけます」

と数分経った後

「実際の物です。しかも最近の」

といった鑑定士が帰ってくる。

「これが事実という事は分かったが、、本当にお前達が?」

「本当です。実際にこれが証拠です」

やっぱりきついか、、

「一度王の方へこの話を持っていく、、一応最貢献者は準備しておく様に」

「はい!」

だが険しい顔をするギルドマスター。

獣人が賞をもらったなど聞いた事がない。

「あとは朗報を待とう」

「じゃあな!」

「応援してるぞ!」

「頑張ってくれよな!」

王国まで着いてきてくれた30名の兵士には感謝だな。

「後は俺が頑張らないとな、、」

---

その後城の応接間へ来いと知らせがやってくる。

「行こう」

付き添いは1人まで。当然俺が出向く。

「少々ここでお待ちを」

さて、、俺の心配毎は二つ。

実際にこれが認められるのか、、そして

「ピクピクピク」

尻尾が微妙に動く。高級品に興奮している。

、、、こいつの理性が持つかどうか。

「ぬぐぅ、、」

「、、、頑張ってくれ」

しばらくすると高価な服を纏った者、、、でなく意外と質素な服で彼は登場する。

見覚えしかない。この国の王子だ。

「どうも」

「こんにちは」

「お、、こんにちは」

やっぱり敬語というものに慣れていないな。

その後に2人。剣を持った兵士がやってくる。

そのうちの1人に見覚えがある。

「Sランク、、」

「良かった。知っているなら、、まぁ分かるよね?」

Sランク、、一回戦ってみたい、、

「さて、じゃあ今回の件についてだが、この情報は間違いでない、でOKだよね?」

「勿論です」

「よし、、じゃあ君が望む事は?」

相手はきっと俺の持つ証拠品が欲しい。

猪の皮はもちろん、、、一番は魔人の目だ。

魔人の討伐。それは実際多くの兵力を使い倒すものだ。

そして他国への自慢ができる。魔人の目は保持していれば保持しているほどその国の武力が高いとされている。

赤2つ、、しかもそれをCランク、Dランクという低ランクのみで倒したとなればそれはそれは大きな功績だ。

なぜならその国の下の奴らでもこれだけ強いという証明が可能になるからだ。

「私達としましては、、まずは報酬」

「それは弾もう」

「そして、、最貢献者への、、表彰です」

顔が暗くなる。

ここからは勝負だ

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