間話 フルン

ちょっと補足的な奴です。

---

彼の名前はフルン。

伯爵の位を持つ魔人である、、がゾンビに殺された被害者でもある。

彼の目の特徴は毒。

自分に毒を張り詰める事ができる。目で見ればその部分を毒状態に変える事ができる。

例えば手を見て毒を与えればその手は毒状になる。

消費するのは魔力。

あるSランクとの勝負の話ををしよう、、、

「魔人だァァァ!」

急な襲撃に人類は恐怖し驚愕する。

見えた人間から片っ端にその指で少しづつ切っていく。

「あれ?傷跡が薄、、」

と切られた事を認知したものからバタリと死んでいく。

「アアアア、、、」

体力が高いものはこれに長時間苦しむこととなるだろう。

心地よくない。人間などレベルを上げなければいい。さすれば楽に死ねたものを、、

「任せてください」

相手は聞くに21歳という若さでSランクに至った期待の新人である。

俺は高速で移動し首元を狙う。

「ハッ!」

がそれを剣で防がれた。

「神聖力ッ!?」

神聖力。それは魔人が苦手とするものだ。

即座に移動して避ける。

「次はその首、掻き切って見せる」

、、面倒だ。

「ふふふっ」

「何を笑って」

残念ながら剣に毒が付いた。

「毒さえつけば俺のものさ」

「!」

気づいた時には遅い。

毒はすでに持ち手まで移動していた。

「くっ」

と剣を離す。

その隙を逃さずに距離を詰め

「ガキン!」

「ロウ!」

「坊ちゃん、今のうちに剣をお変えください」

、、、へー泣けるかもね。

ガガガガガッ!

相手は押し返せず防御に徹する。

「剣を変えた!待たせたな!」

と戻ってきた時には毒を持っていた手に移動させて移し体内へ入る事で事で既に死んでしまっていた。

「体力が高いのか、、とても苦しみながら死んでいったぞ!」

「ロウ、、嘘だと言ってくれよ!」

思わず笑顔になる。

「アアアッ!素晴らしい!その顔もっと見せてくれ!」

「この野郎ッッッ!」

神聖力を剣に纏い、攻撃を繰り返してくる。

「最初からそれをしておけば剣の毒は消え、、奴が死ぬ事は無かったのにな」

「アアアアッ!」

完全に理性を失った。

「ガッ」

そして一瞬の隙を逃さず手に毒を塗る。

「苦しんでな」

毒のダメージを減らした。そうそう死なないだろう。

「アアアアッ!」

「苦しめ苦しめ!」

物語なら復讐を決意した彼が勝つ、、それがお決まりであろう。

が、、魔人にはそれが効かない。人間よりも強く残酷だ。

「ヒール」

と唱えようとした者がいれば気づかないふりをしてわざと近づかせ

「え?」

直前で殺す。

「アアアアッ!」

希望を持たせて殺す。これこそが彼の至福であった。

「フフフフハハハハ!」

そしてそこで将来有望格は消えた。ただ1人の悪魔によって、、

が、、彼にも天罰が訪れた。

「ききき、、利かない???」

彼の最高の武器である毒が効かないのだ。

「はぁ、、」

何故こんなことに、、俺は何故?

心臓を突かれた。

「でもこれで心臓の毒が、、」

が、、それでも彼は余裕そうにしていた。

「アアアッ、、、」

そして生き絶えた。

、、、

あれ、、死んだはずじゃ、、

目を覚ますとそこには翼をはやした天使がいる。

見覚えがある、、まさかあの時のSランク、、、

「よう、クソ野郎」

「この時を楽しみにしていたよ、、もう上位存在から許可は取った」

「アアアアアッ!」

そして彼は死んだ後も彼らによって苦しめられたという。

「ありがとうございました、、、それにしてもこいつを倒すとは凄まじい強さを持った者がいるものですね」

と元Sランクの彼がいうのは上位存在である、、神。

この世界の創造神である。

「、、、当然であろう。彼は私のお気に入りだ」

「お気に入り、、ですか?」

「そう、、も気に入っている」

「という事は長寿で?」

「いやぁ?まさか、、彼にも死があるし、、若いよ」

「???」

天使は困惑の顔を見せる。

「まぁ、、君にももう直ぐ分かる」

「そうですか、、期待しています」

「では訓練したまえ」

彼女は微笑んだ。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る