第14話 不穏

レベルが6も上がったのは置いとくとして

「えっと、、」

と困惑された。

そんな酷かったかと聞くと相当だったと言われた。

「しかし私の若い頃を思い出しますな」

とも言われる。

どうやら狂気を上げたことにより戦闘狂になっている可能性がある。気をつけなくては、、

「それで、、行く?」

獣人が引くってどれだけだよ、、と思いながらも冷静に少年に聞く。

「行きたい!」

「ほほほ、私の血を引いた様だ」

「あんな感じでモンスターをボコボコにして殲滅して潰したいッ!」

あー教育失敗ですよ親御さん。

「それにしてもありがとうございます。まさかあの魔女を倒すとは」

「いえいえ」

それよりも気になっているのが魔女の解体。

魔女ならきっとを持っている。もしかしたら多数。

「お礼の品は宴の時に。とにかくゾンビ達が自然消滅するのを待って、、、」

「いえ、回収します」

「へ?」

一気に倒したからかゾンビ達はくっついて倒れている。

「肉体回収」

という声と共にまるでゼリーを啜る様に一気に手に吸い込まれていった。

「おおっ」

これで相当な溜めができたであろう。

「さて、、目当ての品だ」


*ちょいグロ注意、、、少し体の解体が始まります。生々しくはありません。

次の*までワープ





ジャッ

腹を切り裂くと心臓と臓器が出てくる。

「心臓は念のため回収、、」

そして心臓付近にあるこの小さな袋の臓器。

通称「魔袋」と呼ばれるこれはその名の通り魔力を貯めるための臓器でありこの臓器から魔力を全身に流し込んでいる。

そして魔袋は属性毎にあり大きければ大きいほど魔袋から魔力が生成されやすい。

「炎のみ、、催眠はスキルだったか、、」

惜しいが炎だけでも十分嬉しい。しかも魔袋はとても大きい

ジャッと取ってガッと入れる。

これで俺も魔法が使えると、、最高だね。

正直然程大きくないのでもしかしたら全部の魔法をコンプリート出来るかもしれない。夢が広がる。

「何をされて、、あっ」

狂気が発動した。ヤバいやつだと思ったね、、その通りさ。

あとは正直魅力的でないため部分を残さず肉体回収を行う。






*ここまでです。

内容は魔袋という魔法の根源となる臓器(炎と洗脳)を体内に移植しました。




「さて、、多分宴が始まるな」

短期間に見えて実は20分以上経過していた。それでも死者は0。負傷者はいたが軽症であった。

「宴じゃ宴じゃッ!!!酒をもってこい!」

収穫物もある。それこそがモンスターの血であり、農業に便利らしい。

「俺、、一応未成年です」

18歳であるため酒は、、

「何言ってんだ!飲め飲め!」

「あ、、ちょ、、」

これ、、法律に触れるって、、

「ん、、?」

あっ俺ゾンビだから酔うとかないのかぁー

初めての酒の感想はちょっと合わないであった。

「遠慮しときます」

ゾンビに弱点はないと思っていたけどあった、、

その後も宴会は続く。

肉は美味しかった。一応味覚はあるのだと安心した。

正直肉を食べてもお腹が空かないので意味はないが美味しい物を食べると元気が出るな。

「うめぇ!」

などと盛り上がっている最中、トントンと肩を叩かれる。

その時が来たという事か。

俺はついていき村長の家に入った。

「これだ」

と箱を渡される。

「なんですか、、これ」

「これは、、、心臓だ」

「心臓?」

「そう。占いには続きがあってこれを渡せと書いてあったのだよ」

心臓、、きっと獣人の物であろう。

正直戸惑いはある。心臓があるという事はその持ち主は死んだと言うことである。

「この持ち主は過去の人物の物であり決して殺した訳ではないと綴られている」

「そう、、か」

正直信じられない所だ。しかし、、興味が勝る。

「もらいます」

「どうぞ」

早速部分で肉体回収を行い吸収する。

「最後にこれを見せる様綴られていた。」

と1枚の紙を渡される。

---

これを見ているという事は魔女を倒したということであろう。感謝する。

さてこれは古代から伝わる心臓であり、伝説といわれた獣人の心臓である。

古代の占い師が今のことを占い残してくれた物だ。大切にしたまえ。

さて、これを渡した真意であるが「指名手配」と言えば分かるだろうか?

君はある一国ですでに危険種のゾンビとして知れ渡っている。それは他国にまで渡り君の人間の顔ではバレてしまうであろう。

そこでこの獣人の心臓を使って変装してほしい。

変装した後は町に寄ることをお勧めする。いい事が起こるからね。

信じるか信じないかは君次第だけど、信じてくれると期待しているよ

---

なるほど。全てお見通しと言う訳ですか、、

「なんと書かれていましたか?」

「ここを離れて町へでろと、、丁度いいので行ってみます」

「そうですか、、ではもう直ぐお別れですね」

村長は立ち上がりお辞儀をする。

「短期間でありましたがありがとうございました」

「いえいえ、、」

「貴方に期待しています。ゾンビになり大変だとは思いますが」

「分かりました。善処します」

そして立ち上がりすんなりと宴に戻った。

---

翌日。村の門の前に立つ。

「行ってくるよ!」

と少年は村長に告げる。

「いろいろ学んでこい!」

と答える。

「ありがとう!」

村の者達が手を振るのを背に俺たちは歩いていった。

、、、、

----

、、、、

「村長。宝箱にギミックがあり二重構造になっていました」

「誠か」

その10日後。その知らせが届く。

「何が書いてあった」

「あの方の研究所の場所です」

あの方。つまりはあの占い師の事を指すのであろう。

占い師の名はロンリ。私の親友であり彼女は稀に何処かに籠り占いをしていた。

「それに手紙が」

---

正直伝えようとは思っていなかったが教える事にする。

のちの発展に繋げてくれ

---

「、、、」

彼女は死んでいる。

それは彼女が渡したこの一つの宝石「生存石」から分かる。

宝石の色が消えた事は死を意味する。その時は何日か落ち込んだ記憶がある。

彼女の死体は何処にもなかった。きっと例の研究所で死んだのだと思っていた。

「そうか、、行ってみよう」

せめて彼女の死体だけは回収し、埋葬してあげたい物だ。

そうずっと感じていたからこそ期待を胸に歩いた。

場所は街の中心部にある噴水。噴水に隠れボタンがあるという。

「これか」

見つけ出し押すと噴水の中に通路ができる。

「行こう」

私達は恐る恐る足を入れて入っていく。

途中からは水が消える。

そしてようやく一つの部屋が見えてきた。

「入るぞ」

その瞬間、、腐敗臭はしなかった。

「魔法か」

消臭魔法が掛けられていると察知する。

「、、、」

そこにはロンリがいた。

心臓の音はない。死んでいる。

多分死んでから二週間は経っている、、だが死体はしっかりと残っていた。

「不幸中の幸いと言うやつか、、」

普段は出ない涙が出てくる。

「派手に埋葬してやる、、」

「そ、、村長」

「なんだ」

正直今は感情に浸りたかった。もっと泣きたかった。

「これが、、」

---

ダメだ、、

彼を町に行かせては行けない。

最初は良かった。彼は英雄になるはずだった、、

だが彼は最後の最後で最悪の目に遭う。

絶対に未来を変えないといけない。彼を救わないといけない。

彼は(吐血の跡。うっすらと十が見える) なってしまう、、

これを伝え、、いや無理そうだ。い

---

きっとここで力尽きたのであろう、、が最悪の目とは一体、、

「本当なら変える必要がある、、、お前達。町へ行き彼を探してくれ」

だが方向音痴のせいでゾンビは予想とかけ離れた場所に向かっていた。

だからこそ彼らは長い間会う事はなかった、、、、


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