第13話 殲滅
「南の方行けるか?」
「勿論、命第一でやりましょう」
スケルトンは村の周囲を囲んでいる。
装備は魔人の腕を付け、倍率は120倍に設定する。
「行くぞッ!」
俺はその群れに突っ走っていく。
「ゴブッ!」
後ろの群れからは大量の弓が、そして前線には盾を持ったゴブリンが構えている。
ここで止めて弓で刺す、、というのが目的であろうが、、
「通るぞッ!」
手に力を入れる。
盾と拳。その両方が重なりあう。
「ゴギャッ!?」
ガゴンッ!
前線にいたゴブリン達は盾ごと吹き飛ばされる。
「!?」
そしてすぐにでも弓部隊に突っ込んでいく。
俺の目的は弓部隊の殲滅。それさえできれば非戦闘民に被害が移る事は少なくなる。
ただ、、それ以外は当然戦う必要がありやられてしまうかも知れない、、だからこそ
「行くぞ部下共ッ!」
「オオオオオオオッ!」
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掛け声 LV10
掛け声をする事で指揮を士気を上げ能力を向上させる
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このスキルを使うッ!
このスキルは自分自身を対象者がどれだけ慕っているかが反映されるため、勝ち負けを重視し、勝ったものに敬意を払う獣人達にとってこれほど適切なスキルはない。
「、、、どきな。お前達じゃあこの人間は止められないよ」
「ようやくお出ましか」
魔女、、圧倒的存在感を出せばきっとくると確信していた。
「はははっ!余裕そうな顔だね!」
「どうも」
「早くその顔を歪ませたいよ!」
、、、足が動かない。
「どうだい?怖いだろう?」
目の前で火の玉が着々と作られていく。
「ほらほら焦れッ、、、、ほ?」
バシュッ
その瞬間俺は自身の足を切り裂いた。
「気が狂ったか、、」
そして殆ど同時に足が生え変わり力を込める。
バシュッ!
共に駆け出し接近する。
「ゾンビ、、」
ガキンッ!
「如きが私のバリアを破れる訳がないのよ」
ヒャヒャヒャと笑う。
「ほら、、頑張れ頑張れ!」
「死ねッ!」
油断大敵ッ
2倍になった攻撃力によりバリアが破壊される。
「なっ!?」
だがそれは火で作られた残像であった。
「ヘェヘェ」
そして体が拘束される。
「全身が動かせなければ」
バシュッ!
体内で肉の剣を作り自身を内部から破壊する。
「ぬっ」
そしてバラバラになったと共に指のかけらから再生する。
「120倍!」
バリンッ!
という音と共にバリアが割れる。
「へっ」
がそれも罠だった様だ。魔女がいた場所の下から渦ができる
「炎の渦ッ!!」
ボォッと俺はその炎の渦に飲まれた。
「ゾンビとは言えこの熱には耐えられ、、」
が原型は残り全くとして効いていない。
「、、、」
途端上空から隕石がゾンビ目掛けてやってくる。
グシャッ
という音と共に腕を残して体を潰すがまたそこから回復する。
ドドドドドドドド!
途端勢いよく全隕石がぶつかりクレーターができた。
「、、、恐ろしい」
それでもゾンビは生きている。そしてゆっくりと近づいてくる。
「分かった、、それなら本気を出す事にしようッ!」
グルグルと杖を回す。
「催眠」
と唱える。
「さて、、私にこの技を出させた悍ましいゾンビよ!この村を潰せッ!」
「アアアッ、、」
そしてそのゾンビは獣人の元に、、
バシュッ!
「へ」
バキッ!
その瞬間バリアが割れた。
「なぜ催眠が、、」
「精神力が高いからじゃないか?」
バシュッ!
だがそれも空振る。つまりは幻覚だったわけだ。
「つまり、、後はバリア壊し放題って事か」
「ヒェッ」
そこで魔女は自分の置かれた状況を理解する。
倒してもすぐに再生する。しかも己の催眠術でさえも聞く事がない、、
つまりは攻撃、、、いや防御手段までも無いのだ。
「直ぐに行くよ」
「来るなッ!」
隕石、渦、レーザー、炎、、、どれも彼を止める事ができない。
「ガッ」
また潰される。
パキッ
潰される。潰される。潰される。
「逃げッ」
この幻影という魔法は一種の瞬間移動の様な物だ。
攻撃される瞬間に自分自身の意識と共に炎に乗せて近くの場所へ移動するという技。
つまり実際に本体はいる訳でしかも短距離でしか移動できない。
「こっちかッ!」
ここは開けた場所であるため移動すれば見つかり壊される。
「せめて人質をッ!」
ブシャッ!
仕舞いには遠距離で殺される始末。魔女に逃げ道などなかった。
「はぁ、、はぁ、、」
遂に幻覚を使える魔法まで使い切り残り1機となった。
「どうかご許しを、、」
「あれ?もう終わり?」
回数にして100回以上。通常なら疲れてしまう回数、、がゾンビの辞書に体力という概念がない。体力は無限が基本。
「じゃあね」
まるで蚊を潰すかの様に「ブシャッ」と心臓を刺される。
「ゴハッ」
ジャッ
そして魔女は息絶えた。
レベルが5上がりました。ステータスポイント20獲得。スキルポイント10獲得。
狂気の上限がLV20になりました。
「あれ、、そんな上がる様なことしたっけ」
魔女が死んだ事でゴブリン達が正気に戻る。
ポチポチポチポチポチ
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狂気 LV20
相手が少しでも恐怖を感じれば状態異常恐怖を与え10秒間硬直状態にさせる
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「ふぅーん」
その場のみ空気の温度が下がった。
「ふふふ」
ゴブリンは本能を頼りにやって来る。
「オラオラオラオラッ!」
拳で何体ものゴブリンを吹き飛ばしていく。
「狂気発動」
その音と共にゴブリン達の動きが止まる。
10秒?しかもゴブリンが沢山残っている?
「今だ!倒すぞ!」
と村長が指揮を挙げる、、けど経験値をあげるわけには行かないなぁ
シュルシュル、、ギュッ!ガチッ!ガッ!
肉が1箇所に集まり一つの剣となっていく。
「倍率120、、ヨーイドンッ!」
バシュッ!ザシュッ!
ゴブリン達は悲鳴を上げて次々の息絶えていく。
「アハハハハッ!」
「、、、」
獣人達にも狂気のスキルが付与されたのは気のせいだろう。
ザッ
俺は8000もいたゴブリンを約12秒で殲滅した。
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