第9話 ハプニング

「さて、、行こうか」

10階層。ここは超初心者から初心者になる分かれ目、、

「ん?一緒のポータルに入ったはず、、」

モンスターはまだまだ残っている。

多分10階層に行ったという称号を貰ったのでそのままずらかろうとしたのだろう。

「じゃあ、、ちゃんと戻れて、、」

「ウワァァァ!」

ああ、、やっぱり戻れていない様だね。

叫ぶ男は例の男であった。

「おいおい、、」

しかも5Mはあるミノタウルスに手で捕まれていた。

「ぐぎぎぎっ」

いかにも握力で潰される寸前、、ここで足を切って体制を崩して、手を切ってと時間を掛けていれば間に合わない。

なら飛ぶしかないが飛んだ場合もう片方の手で持っている斧で俺は真っ二つになる。

というか、、なぜ10階層にミノタウルスが、、

「はぁ、、」

流石に見捨てるのはまずい、、けど、、

助けるという事はほぼ確実で切断され、、ゾンビだとばれる。

「すぅ、、」

覚悟を決めろ、、一度でも人間に戻れただけでもいいじゃないか。

「行くぞッ!」

倍率5倍。切断されたらすぐに7倍に変える!

左足で踏み込み勢いをつけて右足で飛び上がる。

「ブモォォォ!」

防御力0ッ!

ブシャッ!体が縦に半分に分かれる。

「ヒェ、、」

その瞬間体はみるみる再生していく。

「ブモッ!?」「どういう、、事だ?」

そしてその勢いのまま手を狙い。

「倍率7倍ッ!!」

ブシャッ!

掴んでいた手を切り落とす。

「ブモォォォ!」

という甲高い音がダンジョン内に響く。

「ばば、、化け物ッ!ゾンビッ!悪魔ッ!」

へっ、、助けたのに酷い言われ様だ。でも、、これで思う存分好き勝手に殺せる。

「ブモッ!」

足元に潜り込み、、、

「流れ切り」

新しいゾンビ流の技で両足を切断する。

「ブモッ!」

そしてミノタウルスが完全に横倒れる。

「アアアアアッ!」

ジャッ!ブシャッ!ガッ!

そして核に当たったのか倒れた。

「おおお、、、お前!終わりだな!ゾンビだってバラしてやる!そうすれば一攫千金ダッ!」

といって彼はポータルに潜っていった。

あーあっ、、この街、、いやこの顔じゃあこの世界では生きれない。

「詰んだ、、」

俺はダンジョンの奥を見据える。

「どうせなら攻略するか」

パーティーを抜けて俺はダンジョン奥地まで突っ走っていった。

余裕だった。

1人になった事でありのままの実力で戦え、全て自分のもとに経験値が入ってくる。

「アアアアアッ!」

そして倒したモンスターの肉は部分を残さずに回収してストックを残していく。

「終わりだッ!」

ラストはミノタウルス1体。

実際には2体と書かれていたので1体がなんらかの方法で10階層に行ったのだろう。

「ジャッ」

倒したと共にレベルが30になった。ポイントを振り分けていく。

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再生 LV20

回復 LV30

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この地点で10ポイントの余りが出た。

スキルポイント2倍は余りにも破格だな。

次にステータスポイントだが全部魔力に入れた。

---

魔力 82→330

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「キモティー」

ポチポチポチポチの248回も同じボタンを押せてその度に強くなる。

放置ゲーの様な感覚だ。

「さて、、現実に戻ろう」

戻れば多分、、何人かが待ち構えている可能性がある。

ダンジョンが攻略されれば自動的にその中に居るものは外に出される。

「さて、、勝負だッ!」

きっと出れば兵士がずらっと居るはずだ。

俺は覚悟を決めて目を開けた。

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