第2話 通学路とランニングと非日常

私がこのエッセイ達を始めようと思ったきっかけのお話。


私にとって通学とは非日常である。

毎日学校に行くわけでもなく場合によっては1.2ヶ月一度も通わないこともある。そして決して近い場所ではないので遠くへお出かけに行っているような非日常な気持ちになる。

毎日通学をしていた何年も前のことを思うとやはり非日常なのである。


そして通学する際に通った川が側にみえる道。

私にとってはまだ片手で数えるほどしか通ったことのない道。その時だった。

前からランニングをしている方とすれ違った。

その時に思ったのだ。


私にとってこの道は非日常の道だけれども

この方にとっては日常の道なのだと。


その方が毎日その道を通っているかは定かではないけれど少なくとも私よりは日常化しているものだろうと。


方向音痴な私はアプリを開いているにも関わらず彷徨っていたが颯爽と駆けていくその姿は改めて

誰かの日常と同時に誰かの非日常が起きていることを気づかせてくれたのだ。


このことをずっと書きたいと思っていた。


そんな機会をくれたあの日の方のことを思い浮かべながら今日も書いている。


またあの方にとってその道を走ることは日常で、

その中に非日常の私が入ってきたということでもある。お互いが日常であり非日常になっているのだ。


とても好きだ。



誰かにとっての日常は誰かにとっての非日常である。

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