こんなバンド物、他にないです。唯一無二空前絶後捧腹絶倒最高傑作!

 作者はかなり斜め上や斜め下から刺してくる方です。
 そういう方がバンド物を書くわけです。長編で。
 その結果がこれですよ。

 いやぁ、もう完敗です、完敗。
 設定勝ちでしょと言いたいところですが、描写力は確かなのでちゃんと話として面白く展開していくんですよね。なんでしょうこの破壊力。ジャンプとかで巻頭イケるやつですよ。

 ドラム四人ですよ? 馬鹿なの? 馬鹿でしょ。
 こんな設定で長編書こうとか、やりませんよ。凡俗なら。よくて短編です。

 ところがどっこい、これでカクヨムコン長編参戦。
 怖すぎません? 私だったら怖いです。
 何が流行りとか、そんなものを全部蹴散らして、「これが面白いんだから読め」という圧を感じます。実際面白いんですよ。

 そんな作者の自信と狂気と実力が織りなす音色は、読むだけで音圧を感じざるを得ません。ドラム四人なのに四人とも個性強すぎです。

 これがものすごく小説が好きで、多読していて創造と想像の力に溢れる作者が出してくるものなのだと思うと、畏怖すら感じます。

 エンタメ小説の神髄が、ここにあります!

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