第12話

叔父さんから相談を受けた翌日。叔父さんのパソコンから国への報告を見ながら、4人交えて話していた。陵が持ってきた情報と叔父さんの情報を照らし合わせて、どのように話し合いをすすめるか俊は黙り込んで考え始めた。

この話、すぐに動かなければならないことが二人の情報で分かったのは6日経ってからだった。俊は叔父さんの話を大事に聞きながらも、モルヒネの計算は止めてなかった。

俊「叔父さん、これが最後のモルヒネになります。眠たくなったら寝てください。」

「ありがとうございます。俊さん。わたしが抱えていた問題を引き継いでくれた上、奏を大切にしてくれてわたしの最後に立ち会ってくださるなんて、、、だんだん眠たくなってきた。そろそろ寝ようかな」

奏「叔父さん、大丈夫だからね。苦しんでる姿を一度も見なかったことで安心してるよ。叔父さん、ありがとう。巨大ターミナルに連れていってくれてなかったら俊と会うこともなかった。俊と弟さんとわたしで問題解決するから、叔父さんは安心して寝ていいからね。眠るまでここに奏いる。おやすみ、叔父さん。」

部屋の照明が間接照明だけになる。俊は奏に両親に連絡しておいでと耳打ちする。奏はすぐに連絡し、両親が到着する前に陵は姿を見せないように部屋から外出していた。

心音のモニターがだんだんと弱くなる。ついに日付が変わる瞬間にピーと高い音が鳴った。叔父さんの最後に立ち会い、奏は俊から離れられず、俊は奏を抱きしめ奏の涙を拭いてあげた。

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