第4話

するとミュージシャンが奏に話しかけた。

「ありがとう。君、僕の歌に興味ある?」

奏「はい。あります。素敵な歌声ですね。」

「良かったらこのQRコード読み込んでみて。僕の歌が聴けるようになってる。」

奏「ありがとうございます。聴いてみますね!またここに来れたら歌を聴きに来ます。」

「うん。待ってるよ。」

路上ミュージシャンなのに、どこか余裕たっぷりで安定したメンタルを持っていることに奏は気づかなかったが、カフェに着いてから早速QRコードを読み込んで聞いていた。

注文したケーキとコーヒーが届いて味わいながら音楽を聞く。奏が座っていたのはソファー席。自分の世界に浸っていた奏に、近くの窓辺に座っていた男性が声をかけてきた。

俊「君、その歌手のこと知ってるの?」

奏はびっくりして声をかけてきた男性に目を移す。一目見て心がぽっとなり、奏は一目惚れしていた。

奏「はい。さっき路上で歌ってたんです。そこでQRコードを貰って。」

俊「へぇ。良い歌歌うよね、彼。ねぇ、君名前は?ここに来て買ったそのアパレルの服、見せて?」

奏「奏っていいます。買い物したのは服だけで、、、次にここに来た時に着ようと思ってたんです。」

俊「そうなんだ。僕は俊っていうんだ。よろしくね。へぇ、可愛い服だね。着ている所見てみたいな。良かったら次にここに来た時に会わない?」

奏「はい。いいですよ。連絡先交換しますか?」

俊「そうだね。交換しよう。」

俊と奏が連絡先を交換する。それから話していたらあっという間に帰り時間になっていた。

奏「すみません。もう時間になってしまいました。そろそろ帰りますね。また連絡します。」

最後の挨拶を済ませ、俊と奏は一度離れ離れになった。

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