概要
しかし教室の天井から、「人間ではない存在」冬野玲奈が見ていた―。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!発想が軽やかで、笑いの速度も良い短編です。
率直に、とても楽しいコメディ短編でした。仕掛けの小ささ(簡易版)と結果の大きさ(天気予報が外れる)がズレとして効いていて、〈……〉で入る冬野のツッコミがテンポ良く読ませます。「…人間は」の書き出しも上手いフックです。
良かったところ
1. ボケの連鎖:鳥居→葉っぱ→第2ボタン→「コックさん」の言い間違い…と誤読・誤解が階段状に積み上がる。
2. 三者の性格が短文で立つ:能天気な飯島/寡黙で脆さのある平近/正義感の強い幽体・冬野。
3. オチの新規性:呪い=予報が外れる、という『被害は大だが地味に迷惑』な落とし方がセンス良い。翌日の「三種のニュース」で余韻をきれいに畳んでいます。
4.〈 …続きを読む - ★★★ Excellent!!!ホラーが苦手な方でも入りやすい、ボケとツッコミの生き霊小噺
天井から眺める霊が飯島と平近が行う簡易版コックリさん(降霊術の一種)にひたすらツッコむコメディです。
二人がやろうとするコックリさんはもはやボケの集結。簡易版と謳って重要工程をはしょってはその場のノリ感覚で推し進めてしまう。
おおぅ、危険極まりない術式よ。
その掛け合いに霊は天井から声を大にしてツッコむのですが、人間の二人にはその姿・声の一切が悲しいほど伝わらない。
そしてボケがボケを呼ぶ盛り上がりを見せる中、鋭いツッコミも冴え渡るも二人には届かずもはや制御不能か。
ツッコむ霊を応援したくなる程もどかしい。哀愁さえ感じられるコメディ小噺。ホラーとコメディとの相性は抜群。それを証明す…続きを読む - ★★★ Excellent!!!いやこれホラーなの?
鋭い突っ込みに何度も笑ってしまいました。
放課後、2人の男子がコックリさんをやっている。それを天井からから眺めている女の子がいる。2人には女の子は見えない。ん、忍者みたいに天井に張り付いているのか?
2人がやっているのは、簡易版コックリさん。正式なコックリさんとはやり方が色々と違い、その違いが笑えるのだ。そしてそれに対する突っ込みも楽しくて笑える。
2人は禁断の質問をする。果たして答えは⁈
最後にはちゃんとオチが用意されていて、最後の最後まで笑えることを保証します。
たったの2300文字で何度も笑えるコミカルな掌編。え?これ、ジャンルはホラーなの?ってこれ書きながら思ってしまった。こ…続きを読む