第5話 夢の遊園地の話
遊園地の夢はゆめとしては二番目にいい。
もちろん一番はリアリティがある覚醒夢でサッキュバスと遊ぶことなのだが
そんなのは年にいっぺんあるかないか・・・
だいたい顔が見えなくて触ってたら自分の体だったというオチ
これが面白くなくなったのは最近、自分が他人さんを後ろから見えないように
慰めていた経験をしてしまったから・・・
赤の他人の男の夢で「お手伝い」する虚しさ、仕事感、嫌悪感がないまぜで
他人にする事は翻って自分もされていると思うのが普通。
これが「興醒め」
その点「遊園地」はいい。
流石にこの年でジェットコースターやメリーゴーランドに乗りたいとは思わないが
美しい風景と洒落たレストラン味わったことのない体験や感覚を満たすのであれば
ワクワク感もあいまって至高の時間だ。
僕の遊園地は縦に長く高低差があり山の斜面にある事が多い。
現実世界で置き換えるなら「六甲山」の山頂に「須磨離宮公園」があると思って
いただきたい。
冬場なら「スキー場」になり勿論滑っている感覚もある。
ロープウェイやリフトなどは乗るだけでワクワクするだろう。
これに
その場所が一番賑わっていた時にそこに入れる要素が加わる。
コンサートなどを丸々楽しみたいので三時間か四時間の持続力。
まあ利尿作用の限界が伴うね。
よくあるその時代の食べ物を食べると戻れないという縛りとか、
その時代の人間と接触すると戻れないというのは勘弁してほしい。
行きたい場所は昭和初期、大正末期の浅草や神戸の新開地。
昭和中期の歌のうまいアイドルのコンサート会場。
摩耶観光ホテルや昔の赤坂プリンスホテル。
元禄最盛期の伊勢神宮。鳳蘭最盛期の宝塚劇場
ちょっと危ないけど太閤秀吉の大茶会、鹿鳴館の夜会、大阪万国博覧会
ローマのコロッセオ、ルイ太陽王のヴェルサイユ宮殿
そして
キリスト磔刑のゴルゴダの丘、アーサー王の円卓の間が味わえるとしたら…
そして僕は夢の観覧車で
彼女と再会した。
何度目の輪廻を・・・
無為に過ごしたんだ・・・
やっと遭えた。
僕は泣いている。
彼女も泣いている。
僕達は号泣している。
抱き合った。
至高の多幸感
しかし・・・
観覧車は地上につく。
僕は目覚めた。
セックスそんなのはどうでもいいんだ。
肝心なのは
僕には「運命の人」がいる。
それが確信に変わった事
ごの現世であえなくても
諦めるものか!
僕は必ず探し出して見せる!!
だってあえばわかるんだから・・・
繫盛亭なかよし怪談夜話Ⅲ 稲富良次 @nakancp
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