もうやだぁ…

柳谷「こんばんは」

相談者「ふふふふふ……こんばんはァ……」

柳谷「お名前年齢お願いします」

相談者「ワタナベ、44歳。哲学者です。あと“ちんちん”を中心に世界を考えてます」



柳谷(耐えてる)「今夜は、“思考と器官の主従関係”について。

お迎えしたのは、哲学的身体論と認知破綻の研究者、**桂浦 実世(かつらうら・みよ)**先生です」



桂浦「こんばんは。“賢さの仮面をかぶった破滅”を見極める力が、今夜も問われます」



柳谷「ではワタナベさん、ご相談をどうぞ」



相談者「あのですね、僕は思うんですよ、

**“ちんちんこそが真の脳”**なんじゃないかって。

だって、思考って、“出す”でしょ?

精子も“出す”。

つまり、“出す=意志”なんです。

だから僕は、すべての意志決定をちんちんに委ねてます」



柳谷(顔を伏せながら)「…………」



相談者「たとえば、夕食を決めるときも、

僕はズボンをおろして**“ピクピク反応”を見て選びます**。

昨日は“焼き魚定食”に反応しました。

あと、満員電車ではちんちんが他者との距離を計測するので――」



柳谷(ボソッと)「……ねぇ……それ、誰が得する話なんですか……?」



相談者(ニヤニヤ)「人類ですよ?

僕のちんちんが導く未来に乗り遅れたくないでしょ?」



柳谷(静かに俯く)「…………」



桂浦先生(察する)「柳谷さん……?」



柳谷(絞り出す声で)「……もうやだぁ……」

柳谷(続けて)「なんで……なんでこんな奴に毎週会うために……

深夜残業してんだろ……

おれ……

大学で物理学勉強してたんだよ……」



スタジオ、静まり返る



桂浦先生(優しく)「柳谷さん、

“科学を守る人”は、時に“馬鹿のふりをした闇”と対話しなければなりません。

でもそれは、**誰かがちゃんと“本気の声”を聞き取ってくれているという希望”**でもあるんです。

あなたが笑って受け止めてきたもの、

無駄じゃないですよ」



柳谷(鼻をすすりながら)「……ありがとう……

ちょっと……いったん外の空気、吸ってきます……

続きは、先生に……任せて……」



桂浦先生(静かに)「はい。

子供は寝なさい、大人も寝なさい……

起きてるのは、今夜も――“ギリギリの笑顔”を守ろうとした誰か……

……そして、それでも負けなかった誰か、です」

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