Ep41:新たな決意


春休みは穏やかな日々を迎えていた。


桜の花びらが舞い散る中、星見キッズは、動物園での一件を経て2人だけになっていた。カナエとリナがシュウとタクミの親密さに耐えきれずチームを脱退し、星見キッズは大きな転換点を迎えていた。






あの日から3日後、シュウの家にタクミがやってきた。


リビングのテーブルには、シュウが用意したお菓子とジュースが並び、2人は向かい合って座っていた。




シュウがノートを開き、タクミに静かに話しかけた。


「タクミ。星見キッズ、2人だけになっちゃった。これからどうしようか…」




タクミがシュウの手を握り、目を潤ませながら言った。


「シュウ…。僕、シュウと一緒なら何でもできる…。でも、カナエとリナが辞めたの、辛いよ…」




シュウがタクミの手を握り返し、優しく微笑んだ。


「うん、タクミ…。僕も辛い。僕たちのせいだ…。でも、星見キッズを続けるなら、新しい道を考えないと」




タクミがシュウにもたれかかり、呟いた。


「シュウ…。新しい道って…?」




シュウがノートに目を落とし、決意を込めて提案した。


「新学期になったら、新しい5年生を3人迎え入れよう。星見キッズを5人体制に戻して、新たなスタートを切るんだ。タクミ、君と一緒に新しい仲間と冒険したい…」




タクミが目を輝かせ、シュウに抱きついた。


「シュウ、いいね! 新しい仲間、楽しみだよ! 僕、シュウと一緒なら、どんな仲間でも頑張れる!」




シュウがタクミの髪を撫で、微笑んだ。


「ありがとう、タクミ。僕も君と一緒なら、何でもできる。新学期が楽しみだね」




2人が未来について語っていると、シュウの携帯にメールが届いた。


送信者は「星見探偵団」と名乗る知らないアドレスだった。


シュウがメールを開き、驚きの内容に目を丸くした。


「タクミ、見て。ケンタ、カナエ、リナからのメールだ」






メールの内容はこうだった。




件名:星見探偵団結成のお知らせ


シュウ、タクミへ星見キッズを辞めたケンタ、カナエ、リナだよ。私たち、名前を変えて新しい探偵団を作ったんだ。「星見探偵団」って名前。星見キッズとは違う道を進むけど、探偵として活動していくつもり。シュウ、タクミ、私たちのことは気にしないで。自分たちの道を進んでね。星見探偵団より






タクミが驚き、シュウの手を握った。


「シュウ、ケンタたち。探偵団を作ったんだ。名前まで変えて…」




シュウがメールを見つめ、複雑な表情で呟いた。


「ケンタ、カナエ、リナ…。星見探偵団か…。僕たちとは別れて、新しい道を選んだんだね」




タクミがシュウにもたれかかり、声を震わせた。


「シュウ、ケンタたち、僕たちと一緒にいたかったんじゃない…? 僕たちのせいで…」




シュウがタクミを抱きしめ、優しく慰めた。


「タクミ、僕たちのせいかもしれない…。でも、彼らが新しい道を選んだなら、それを応援しよう。僕たちは星見キッズとして、新しい仲間と前に進むんだ」




タクミがシュウを見上げ、頷いた。


「うん、シュウ。僕、シュウと一緒なら大丈夫。新しい星見キッズ、楽しそう」




その言葉をきっかけに、2人の空気が変わった。


シュウがタクミの頬に手を置き、そっと顔を近づけた。タクミが目を閉じ、唇が触れ合うと、部屋に静かな熱が広がった。


タクミがシュウの首に腕を回し、耳元で囁いた。


「シュウ…。僕、君とこうやってると…何も怖くないよ…」




シュウがタクミの耳にキスをしながら、声を低くした。


「タクミ…。僕もだよ…。君と一緒にいると、全部忘れられる…」




2人はソファに寄り添い、服を少しずつ脱ぎ始めた。シュウがタクミのシャツのボタンを外し、肌に触れると、タクミが小さく息を漏らした。シュウの手がタクミの腰に滑り、2人の距離がさらに近づいた。


タクミがシュウの胸に手を置き、恥ずかしそうに言った。


「シュウ…。ここ、触ってもいい?」


タクミの指はシュウの股間を指していた。




シュウがタクミの目を優しく見つめ、頷いた。


「うん、タクミ…。君なら、なんでもいいよ…」




タクミの手がシュウの下着に伸び、そっと触れると、シュウが体を震わせた。2人は互いの体を探索し合い、熱い吐息が交錯した。




シュウがタクミをソファに押し倒し、耳元で囁いた。


「タクミ…。君がそばにいてくれるなら、星見キッズも、新しい仲間も…全部頑張れる…」




タクミがシュウにしがみつき、涙を浮かべながら笑った。


「シュウ…。僕も…。君と一緒なら、ずっと幸せ…」




2人の時間は続き、春の夜が静かに更けていった。


その夜、シュウはタクミと寄り添いながら眠りについた。星見探偵団のメールが頭に浮かんだが、タクミの温かさで心は満たされていた。




「ケンタ、カナエ、リナ…。君たちも探偵として頑張って…。僕たちは星見キッズとして、新しい冒険を始めるよ…」




翌朝、シュウは窓の外を見つめ、春休みの新たな課題に思いを馳せた。桜の花びらが舞う中、星見キッズと星見探偵団、それぞれの道が分かれていた。




(Ep41 完)

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