第1話-世界の変化

西暦20xx年、人類は大きな革新を歩もうとしていた。


 飛来した隕石から既存エネルギーの代替になるものが発見、それが無限に湧き出ることも判明し、科学者はこの新エネルギーに狂喜しながら研究を重ねていった。

 飛来した隕石は4つ。ユーラシア、オーストラリア、北米、南米の4大陸でタワーと呼ばれる大型拠点で管理、研究。生成された新エネルギーを各所に分配、電力などに変換をしていた。

 日常生活にも落とし込まれていき、実用化までに数年かかったが、人々の生活はより豊かなものになっていった。

 さらなる進歩の為研究を進めていたが、大きな事件が起きた。


 怪物。

 2m程ある大きな体、コンクリートを破壊する爪や顎、鉄のように硬い甲殻。そんな化け物。

 

 突如現れた多数の怪物に都市ごと壊滅させられ、多くの被害者が出た。

 重軽傷者あわせその数およそ2万、死者,行方不明者は1万にものぼる大災害となった。

 

 この未知の存在に全世界が混乱。パニックによる二次被害も起きてしまい、人々は疎開。身を潜めるように過ごすようになる。

 

 慌てた各国政府は特別対策部隊を編成し、怪物に備えようとした。しかし現行の武装では足止めが限界、排除出来たとしても1個小隊クラスの火器が必要だと怪物災害の結果から証明されている。


 そこで1つの結論が出される。発見された新エネルギーの軍事利用だ。

 未知の存在怪物未知の物新エネルギーをぶつけるという、この極端な考えに人類は藁にも縋る思いで研究に取り組んだ。

 新エネルギーを代替として利用していたため、そのまま利用しているのは当時研究所しかなかったが、技術転用が決まってからの進展は早かった。

 

 エネルギーの特性について研究が進み、エネルギーそのものを撃ち出す事が可能となる。

 その研究の副産物として日常生活でエネルギーを貯蔵しておくユニットの小型化、新エネルギーを利用した動力も一般化していった。

 

 回収された怪物の外皮に対して試作品のエネルギー砲を試したところ、破壊することに成功。実戦で配備できるよう量産化を急いだ。

 各国で情報の共有が行われ、武器だけでなくパワードスーツの開発も始まり、怪物に対しての有効打を期待した。

 

 特別対策部隊の編成中にも怪物による被害が起きる。人類も量産化されたエネルギー砲で怪物を対抗、排除に成功する。だが大型怪物の出現により新たな怪物災害も発生した。

 

 幸いこの時にはパワードスーツも配備され始めていた頃で、被害は最小限に抑えられた。

 これらの活躍により試験用装備を含め、パワードスーツが有効である検証も得られ、各地への配備も進んでいく。

 人々も特別対策隊の活躍に期待し都市部へ戻るものや、安全が確保できるまで疎開先に残るものと2極化していった。

 

 特別対策部隊は『特務隊』と改名、怪物の名称も未確認危険生物、『U.D.C』と呼称も定め、人類は殲滅の意思をより一層強めた。

 

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